ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

本屋のたたずまい

2006-07-05 | Weblog
入口の戸を開けただけで、もうわくわくしてしまう。京都の恵文社という本屋さんは、本の並べ方、表紙の見せ方、ひとつひとつが、ほかの本屋さんとは違っている。読みたかった本、もう一度読みたいと思っていた本、美しい本、めずらしい本、古本屋を探さなければ見つけられなかった本も絶版になってしまったと思っていた本もちゃんとある。ゆっくりと書棚の間を歩き、手にとって読み、疲れたら腰を下ろす椅子もあるから、時間をかけて選んで選んで、それでも気がつくといつもよりたくさんの本を買っている。一冊一冊が、他の本屋さんに並んでいる時よりも魅力的にみえるのだ。
出町柳で叡山電鉄に乗り換えて一乗寺で降りる。たたずまいも美しい本屋さんだ。でも、遠いのであまり行けない。最近、その恵文社が、家から遠くない長岡京の駅前にも店を出していることを知った。一乗寺のように古びてはいないけれども、同じように雰囲気のあるお店で、とてもうれしい。この間行った時には、よしもとばななの「海のふた」と、江国香織の「すきまのおともだち」を買った。二冊とも、やさしくてせつなくて、軽い読み心地のくせに、読んだあといろいろと考えさせられる物語だった。

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