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本が好きだ。それだけは子供の頃からかわらない。好きな作家の場合は出版されるとすぐに買う。その他は、内容、題名、本そのものの形、色、紙の手触り。そのなかのどれかに不満があっても、どれかがとびきり気に入ったとしたら、買う。買った本はまずお風呂で読むことにしている。お風呂は私がいちばん集中して読める場所だ。お湯のなかに落とさないように、蓋を半分閉じた状態にして本を置く。乗ってくると、二時間は読んでいる。図書館の本はお風呂場で読めないので、その分、読む快楽が少し減る。
本を読む楽しみは、私の場合、その作品の世界に浸ること、というよりも、その作品から呼び起こされる自分の世界に浸ることだ。なので、読んでいる途中で、何度もストーリーの外にさ迷い出ることになる。あげく、肝心のストーリーがわからなくなり、また読みなおす。気に入った本ほどさ迷う確率は高くなる。
新しく気に入りの作家を見つけることはなかなか難しい。書評を読んでおもしろそうだと思っても、一冊読んだきりであとが続かない作家も多い。
最近繰り返し読んでいるのは、カポーティの短編集と小川洋子の「ホテルアイリス」。小川洋子には他にも好きな作品がたくさんある。
芝居を書いているくせに、戯曲を繰り返し読むことはない。例外はパトリック・シャンリィの「お月様にようこそ」。芝居なんて観たこともなかったのに、そこからさ迷い出して、「恋ごころのアドレス」という作品を書いてしまった。
本を読む楽しみは、私の場合、その作品の世界に浸ること、というよりも、その作品から呼び起こされる自分の世界に浸ることだ。なので、読んでいる途中で、何度もストーリーの外にさ迷い出ることになる。あげく、肝心のストーリーがわからなくなり、また読みなおす。気に入った本ほどさ迷う確率は高くなる。
新しく気に入りの作家を見つけることはなかなか難しい。書評を読んでおもしろそうだと思っても、一冊読んだきりであとが続かない作家も多い。
最近繰り返し読んでいるのは、カポーティの短編集と小川洋子の「ホテルアイリス」。小川洋子には他にも好きな作品がたくさんある。
芝居を書いているくせに、戯曲を繰り返し読むことはない。例外はパトリック・シャンリィの「お月様にようこそ」。芝居なんて観たこともなかったのに、そこからさ迷い出して、「恋ごころのアドレス」という作品を書いてしまった。