或る列車を降りて、改札を抜けると、
いきなり、双耳峰由布岳の秀麗な山容が目の前に迫ってくる。
駅舎の広場には、湯布院名物辻馬車が待機していた。
一度は乗ってみたいものだが、聞くと、残念ながら予約で満杯との事。
湯布院の滞在時間は2時間半程。
「取り敢えず金鱗湖まで歩こう。」
川沿いの小径を行く。
小川の浅瀬を歩くバン。
水辺を好む割には、泳ぎは上手くないらしい。
メインストリート
どこかの大陸の・・・えーと、何人だったっけ?
ほら、下品で野卑で、団体で大声で喚き散らす・・・
あの連中がいない分だけ、最盛期とはいかないまでも、かなりの混雑である。
湯布院に、かつての賑わいが戻ってきた。
金鱗湖
亀の井別荘
移築された古民家が建ち並ぶ。
この建屋は、浮羽の酒蔵を移築した物だそう。
ここから駅へ折り返す。
唐揚げの看板の前で、娘達が立ち止まった。
「まさか、お前らあんなに食ったのに、まだ食うのかよ。」
「唐揚げは別腹。」
まったく、信じられない胃袋である。
程よい時間に由布院駅に戻ってきた。
私達が乗るゆふいんの森号は、既にホームで待機中である。
この車両は、謂わば、九州におけるデザイン列車の先駆けと言えよう。
湯の町湯布院らしく、ホームには足湯も。
そろそろ発車の時間だ。
客室。
ハイデッカー仕様の為、フロントウインドウからの見晴らしが抜群に良い。
「皆様、左手に見えますのが、慈恩の滝でございます。」
名所を通過する際は、アナウンスが流れ、同時に車両も減速。
なるほど、カメラで写せと言う事か。
パシャリ
アテンダントから配られる『ゆふいんの森キャンディ』
由布院駅を出て1時間と40分ほどで、
久留米駅に到着。
長い一日が終わった。