Tシャツとサンダルの候

土砂降りの雨の中を指を差されて歩く。

毎朝、高良山に登る事は何度も書いた。

それは、小雨程度でも実行される。

濡れると言う意味では、どうせ汗で上から下までずぶ濡れになるし、同じ事なのだ。

むしろ、こう暑いと小雨程度の方が快適なくらいである。

高良山に着いた頃、急に雨が降り出した。

小雨なら実行される山登りだ。かまわず石段を登るも、そのうち雷までなりだし本降りとなった。

案の定、濡れた石段に滑ってケツを強打してしまう。

 

だんだん腹が立ってきた。

 

もう、無理!滑るし。

だいいち誰も登っとらんじゃん、戻る!

 

誰に毒づいているのか自分でもわからないが、正しい選択だ。

だが間の悪い事に、

普段は麓までは車なのだが、こういう日に限って、歩きで高良山まで来てしまっている。

自宅までたっぷり4kmはある。

 

どうする。雨宿りして様子を見るか。

えーい、面倒だ。やっぱ帰る。

 

土砂降りの雨の中をテクテクと歩きだした。

すぐに、靴の中までグチョグチョだ。

 

それはいい。

そんなことより、車から注がれる気の毒そうな視線の方が惨めすぎる。

 

あのなあ、指さすなよ。

見えてんだから。

 

 

やれやれ、

 

自宅に着くや否や、急激に雨が上がるという、普通すぎるオチになった事も言い添えておく。

 

にわか雨のバカ!!

 

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