「あー、暇やのう。オシドリでも見に行くか。」
暇つぶしのネタにすると言う、オシドリからクレームが来そうなセルフを呟き、私達は某オシドリポイントに車を走らせた。
「お、おるぞ。」
「ほんとだ。」
ここは車から降りずに観察できるのがいい。
臆病なオシドリを驚かせ、飛ばしてしまう恐れが少ないからだ。
ただし、場所が遠いのは仕方ないとして、少々暗いのが玉に瑕だ。
オシドリの群れに混じり、カワアイサが飛び込みを繰り返している。
何もこんな近くで潜らなくてもいいのに。
傍目にも思うが、カワアイサは我関せずだ。
オシドリ達の困惑が見えそうだ。