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お酒のお供Y・・・147

2015-04-27 10:34:13 | 日記

あくび指南

江戸時代も後期、世の中はいたって平和。町人の間でも

さまざまな稽古事がはやっていた。長唄、小唄、常磐津、舞踊。

ちょっと高級な部類だと義太夫、茶の道に華道、香道。

逆に変わったところではケンカ指南に釣り指南。およそ趣味と

いわれるものは、たいてい指南所がある。近くに指南所ができれば、

習ってみたくなるのもこれまた人情。

長屋に住んでいる暇人が、近所の友達の家へひょっこり顔を出した。

「ちょっと、つきあってくれめえか」

何かと思うと稽古事。町内に新しく「あくび指南所」ができたから、

一つ習ってみたい。しかし、一人だと心細いので一緒にいってくれというのだ。

話を聞いたほうはあきれかえってしまう。習うにことかいてあくびとは。

そんなものに金を払ってどうする。放っておけば自然にあくびなんか出る。

ばかばかしい。

ところが頼みにきた男はやる気まんまん。指南するぐらいだから、

きっと普通とは違うはず。ぜひ一度、習いたいとがんばる。

「そばにいてくれるだけでいいから」  根負けした友人は、

俺は絶対にやらないぞと念を押し、しぶしぶ同行した。

歩いていくと、たしかに「あくび指南所」という看板が出ている。

先生なる人物が出てきて、じつに愛想よく応対した。

「お一人は見学。けっこうですよ。長くはかかりませんから」

さて、いよいよあくびの稽古。先生は、春夏秋冬、四季のあくびがあるので、

まず希望を聞きたいと尋ねる。

選べと言われても見当もつかない。

「それじゃ、いちばん楽な夏のあくびにしましょうか」

夏の昼下がりに舟遊びをしているという設定。ゆったりと舟に揺られ、

キセルをくゆらせながら船頭に声をかけるところで、思わずあくびが出る。

体の揺すり方、声のかけ方、そしてかんじんのあくびの出し方。

シチュエーションが複雑で、なかなかうまくいかない。

「舟もいいが、退屈で退屈で、ふあああ、ならねえや、と、こうですよ」

本人はのみこみが悪く、何度やってもサマにならない。先生も根気よく

繰り返し教えるがそれでもダメ。そのうちに、そばで見ていた友人がいいかげん疲れてきた。

「待っている身にもなれ。退屈で退屈で、ふあああ、ならねえ」

思わず大あくび。それを見て先生、「うまい。あなたは器用だ」

                        立川志の輔   古典落語100席引用

あ~、のんびり生きたいですなぁ。(_´Д`) アイーン

田舎で暮らすといってものんびりとはいかないしぃ。(_´Д`) アイーン

・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・自給自足の生活・・・いいものだなぁ。ε=ε=ε=ヾ(´∀`*)ノ イッテキマース



 好きだ!なんて言葉はそら・あかねでもよろこびます。

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