窓は「上げ下げ窓」で窓の大きさは南側より北側が大きくなっている。
これは夏場の日射しを嫌って教室を北側に配置し、北からの安定した光をより多く採ろうとした設計である。
窓枠の上と下には自然石(安山岩)が用いられている。これは装飾というよりも、煉瓦を積み上げる建物の壁に窓の空間を確保するために必要な構造である。、
それらの石材の配置がうまくデザインされて美しい外観を呈している。
窓の高さは現在の若者なら楽に手が届くと思われるが、明治時代の人間にとっては高すぎる感じである。
そのため窓の開閉には少し手間がかかったと思われ、これだけ天井の高い建物にすれば窓の高さだけを低くするわけにもいかず、デザインが優先したものと思われる。
古い窓ガラスは現在のもののように表面が完全な平面に仕上がっていない。
外の景色をガラス越しに眺めると歪んで見えるその中にも時代の移り変りが見える。
窓ガラスは割れる度に修理してきたので現在では明治・大正・昭和・平成の各時代のガラスが填め込まれている、
しかし手作りのような温かみを感じさせる創建当時のガラスもまだ相当数残っている。