五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

熊本の近代化遺産

2015-08-08 05:08:00 | さわやか大学関係
総合福祉センター5階でさわやか大学大学院の講座「熊本の近代化遺産」という標題で話が行われた、講師は熊本学園大学の学長幸田亮一氏であった。長崎大学中心の出身で京都大学の博士課程の修了の様であった。さわやか大学講座2015年8月7日分

①として産業遺産の発見、1950年代に英国で産業考古学が誕生した。1972年にユネスコが世界遺産条件を採択した日本では1990年代に入ってから、日本においては1977年に産業考古学が出来、1990年代になり文化庁も関心を示してきた。2000年代になり観光資源としての着目が増大し2015年に明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録されるようになった.世界遺産となっている産業遺産の例では1999年のインドのインドの山岳鉄道群、2001年のニューラナーク、英国、ドイツのツオルフェラインそれに日本の石見銀山等がある。何れも遺産というより観光地になっている。

近代化遺産と産業遺産はほぼ大体同じもので近代化遺産は幕末から第2次世界大戦期までに建設され我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物で文化庁が認定している。一方産業遺産とは「歴史的、技術的、社会的、建築学的、または科学的あ価値のある産業文化の遺構構成されている。これらの遺構は建築や機械、工房、工場、製作所、炭鉱や加工・精製所、倉庫や保管所、エネルギーの発電、送電、使用する設備、輸送と関連する基幹施設、加えて住宅や宗教の礼拝、あるいは教育と云った産業に関わる社会的活動のために使用される施設からなっている。

②として九州の産業遺産はどんなものがあるか、幕末の先駆的工場は長崎、鹿児島に出来た。明治維新後の産業革命で炭鉱は、三池炭鉱、筑豊炭鉱があり、製鉄所として八幡製鉄所、造船所として長崎造船所。横須賀造船所等があるがこれらはいずれも幕府が作ったものである。明治二十七年になると紡績工場が各地に誕生して熊本には熊本紡績が出来た。

③として熊本の産業はどうであったか、在来的なものは行ってはいない。九州の拠点都市として発達した。行政・商業、軍事、教育関連の産業遺産、二つのタイプがあって国県により建造された建物施設、民間により建造された建物施設 地域活性化 記憶の継承、創造の契機があり、近代化遺産の可能性を示すものである。具体例として言えば単独でも素晴らしい観光資源になる物、万田坑、三角西港、ほかのものと組み合わせをして更に可能性が広がる、産業観光は産業遺産に工場や農場を合わせたもので、巨大船を作る造船所から微細な半導体工場まで、ビール、日本酒、ワイン、焼酎工場など、豊かな農林産物化確保でき、医療健康分野の伝統、可能性があるところ・・・・・・・以上