五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

熊本民謡「おてもやんと第五高等中学校」

2014-11-29 06:01:19 | 五高の歴史
第五高等中学校は明治二十年十月に熊本城の県警察署跡地を仮住まいとして開校された。その時代の生徒は九州をはじめとして主に中国地方以南からの生徒達であった。そのため二十年代に卒業した生徒が熊本弁を研究したというより、熊本弁が判からなかったのだろう。判らなかったと思われる言葉を集めてノートに書取ってある資料がある。この五高生徒の出身地はどこだったのだろか?その時代の熊本弁を記して見る。

熊本弁の歌
おてもやん  あんた此の頃嫁入りしたではないかいなーーー
嫁入りしたこたしたばってん ごてーどんがーーーーー
ぐじゃぺだーけん、まーだ 杯やせんじゃった。
村役とび役 肝いりどん あんひとたーちゃ
おらすじゃーけん 後はどうなっときゃなろたい
堀端町さんんきゃめぐろー 春日ぼーぶらどんなー
尻引っ張って、花盛り あかちゃかべっちゃかちゃかちゃかちゃー

一つ山越え、も一つ山越えて、わたしゃあんたに惚れとるばい、――
惚れとるばッてん言はれんばい、村の若い衆が張番しとらすけん。
追々彼岸も近まれば、くまんどん(熊本)の夜ぢよみよんみやありに、
ゆるゆる話ばきやあ為うたい。男振には惚れんばな、
煙草入の銀金具が夫が因縁たい あかちやかべッちゃかちやかちやかちや。

 ありまっせん・・・・・・・・ありません
 ひゃ・・・・・・・・・・・・はい
 ぐっさり・・・・・・・・・・沢山
 おこなえん・・・・・・・・・困る
 つっこける・・・・・・・・・ころぶ
 ぼーぶら・・・・・・・・・・カボチャ
 何ば・・・・・・・・・・・・何々を
 おどん・・・・・・・・・・・ぼく     
 ぬし・・・・・・・・・・・・きみ
 そるばえってみてこ・・・・・それを見ておこう

これらは当時の第五高等中学校生徒が習学寮等で使っていた熊本弁の一部と思われ、明治20年代の高等中学校で「おてもやんをはやらせた宗像十郎時代の寮風景」と思われる。明治も二十年代に卒業した学生が熊本弁を研究したというより、生徒たちは熊本弁が判からなかったのだろう。そのため判らなかったと思われる言葉を集めてノートに書取ってある。この第五高等中学校生徒の出身地はどこだったのだろうか?高等学校令が施行されるのは明治二十八年である。