私が暮らしていた小さな築30年の一軒家には、
たくさんの物がぎっしり詰まっていました。
両親が以前食堂をやっていたので、たくさんの食器もありました。
(なんで商売やめた時に捨てないんだぁ~!)
リフォームして一軒家に住み続けようと思っていましたが、
「ひとり暮らしにはマンションのほうがいいよ」
と友人たちに言われマンションに越すことにしました。
そしてマンションを探した時の不動産業者に、
家の売却もお願いしました。
するとすぐに買い手が決まり、
家の立ち退きの日が2か月後に決まりました。
「ギャー、家のゴミどーすんの???」
週3回の燃えるゴミの日には、
60リットルぐらいのゴミ袋に7個ほど出しました。
一度に出せるのは7個が限度でした。
ゴミ奉行の角の家のおじさんが、毎朝ゴミをチェックしていましたから。
でも、出しても出しても家の物が無くならない。
ゴミは誰よりも早く出しました。
5時に出しに行くと、もうおじさんがウロウロしている・・・。
次のゴミの日は3時半に行きました。
ガーン!! またおじさんウロウロしている!!
おじさんの隙を狙ってゴミ収集場へ通い、
隣のゴミ収集場にも行きました。
家の物をゴミ袋に詰める作業に、感情はいりません。
ひたすら、ひたすら、黙々と、
できるだけいっぱい入るように詰め込みます。
母のかび臭い着物たち、
わたしと妹の小中学校のいろいろ、
わたしが撮ったポジフィルム無数、
ドンドン、ガサガサ、放り込みます。
2か月近く続けましたが、結局残ったものが多すぎて、
家の解体業者にゴミ処分を依頼しました。
あの大変な作業を経験して思ったことは、
掃除、整理整頓、ゴミ捨ては、まめにすること。
当たり前のことを、当たり前にできていなかったわたしです。
ひとりで暮らしていくのに、たくさんの物は必要ありません。
気を許すとゴミ屋敷はそぉ~と忍び寄ってきます。
テーブルの上に重なった未開封の郵便物や、
ソファに山盛りになった服、
ちょっとしたことがきっかけで、自宅がゴミ屋敷に変身します。
一度ゴミ屋敷になると回復は困難です。
そのときは頭にもゴミが溜まっているから。
ゴミ屋敷にさせないコツは、
ゴミ屋敷になる前に物を片付けることだと思います。