月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画
「風俗三十二相」より
十一 『 さむさう 』
天保年間(1830~1843) 深川仲町芸者風俗
明治廿一年二月廿五日印刷
傘も真っ白になるほどの雪の中
料理茶屋にでも呼ばれたのでしょうか。
それとも帰りかな?
どっちにしても難儀なことですね。
十二 『 おもたさう 』
天保年間(1830~1843) 深川かるこの風ぞく
明治廿一年一月四日印刷
かるこ【軽子】は深川の揚茶屋で座敷へ酒肴を運ぶ女性のこと
膳の上には大鉢と刺身であろう大皿が見えます。
吉原では若い者とよばれる男性のする力の要る仕事を
江戸深川では女性がしていたようです。