月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画
「風俗三十二相」より
十三 『 みたさう 』
天保年間(1830~1843) 御小性之風俗
明治廿一年四月十二日印刷
江戸城や大名家の奥で御小姓(おこしょう)という奥仕えの者が
常に奥方や姫君の側に仕え一切の身の回りのお世話をします。
恥じらうその視線の先には一体なにが見えたのでしょう。。。
サブタイトルの「小性」が暗示しているのかな?
十四 『 にあいさう 』
弘化年間(1844~1847) 廓の芸者風俗
明治廿一年四月廿四日印刷
男装した芸者さんが手にした扇子には
「俄(にわか)」と書いてあります。
吉原では「吉原俄」といい三大行事の一つとされ
八月一日にはじまり、ひと月かけて行われました。
若い衆や禿たち、幇間と呼ばれる芸人さんを中心に
芸者さんたちも参加して楽しんだようです。
孔雀の羽柄の粋なこと。
ピーコック革命はこの時代が先取りしていたんですね。