バス運転士に限らず、タクシー、貨物ドライバーなど、ドライバーの仕事は世の中には多数存在します。
このドライバーの仕事も、大型免許や二種免許などの一般的な普通免許の上位のものを取得することで、平均年収位は確保することは可能です。
その様なことからも、一般的に就職が困難といわれる40歳以降の中高年者の再就職先としてしばしば考えられる職種であると思います。
しかし、ドライバーの仕事は運転免許さえあれば誰でも就職が可能であり、比較的安易な職選びをしている印象をもつ方も多いかと感じます。
確かに、目立ったスキルや資格、職歴がなくても就職は可能ですし、運転免許も他の国家資格などに比べると比較的簡単です。
結果、ドライバーに就職することは、就職市場で目立った価値がないからドライバーにしか就職先がない怠け者の人間というレッテルを張られがちです。
確かに、若い人ならこのドライバー経験も一過性の人生の1ページとして、別業種に転職することも可能と思います。
しかし、ドライバーになった中高年となると余程の資格を取得するか、副業等で実績をあげるかしないかぎり、そのレッテル故に別業種への転職は困難と思います。
そんなこんなで、ドライバー職は収入自体は安定性しているにも関わらず、就職活動が難しいといわれている中高年にさえも転職活動で敬遠されがちな職種です。
では、実際のドライバー職はどうなのでしょうか?
資格やスキルのない前記でいうところの怠け者で、他に就職先がない人間の吹き溜まりのような職場でしょうか?
確かにその様な側面も否定しませんし、その様な人間は他業種より多いように感じます。
ある意味車の運転だけできれば充分に食べいける業界です。
しかし、バス会社も含め運送業は、ドライバーだけで成り立っているわけではありません。
運行管理者をはじめ、総務経理部門というバックオフィスの方々のフォローも含んで運営されています。
自分には、目立った資格やスキルがないからドライバーしかできないと、悲観的にぼやく方もたまにいますが、そんなことはないのです。
たとえ中高年であっても、運行管理者資格を取得すれば、内勤になって事務職の実務経験をこれから身に付けることは可能です。
特に労働安全衛生に関する労務系の実務経験を、着実に積むことが可能です。
また、人によっては難関資格の勉強のため、あえてタクシー運転手やトラックドライバーになり空いた時間を有効活用している方もいます。
よく聞く話ですが、司法書士や行政書士などの法律系の資格取得を目指している方は、タクシー運転手になり勉強しているケースをしばしば聞きます。
最近のバス会社は、「ドライバーしかしたくない。」という人材よりも、内勤を含めて会社の業務全般についても挑戦したいというアグレッシブな人材を求める傾向にあります。
結局は、どの仕事に就いても自分の心掛け次第でなんとかなると思います。
そのため、前記ような画一的なレッテル張りも、社会的に改めるべき時期に来ていると私は感じます。