私の同世代のアラフィフ、アラフォー世代は、今の日本の人口の多くを占めている世代だと思います。
この世代が高校生、大学生、新社会人の頃に通学、通勤で使用していたバスの運転士は、現在い比べて威圧的で怖いと記憶している方は多いと感じます。
確かに当時は、若者の人口比率が現在に比べて圧倒的に多かったです。
私が高校生の頃(90年代)の日本の平均年齢は、確か38歳だったと記憶します。
人口が多い団塊の世代である父親、母親の世代と、我々団塊ジュニア世代は、人口にしてほぼ同数です。
人口が多いためか、学生や若者のくせに態度がでかく、年長者に楯突く問題児がそこいら周にいました。
殴り合いこそ頻繁にはありませんでしたが、駅で大声で喧嘩をするカップルなどはよく見掛けました。
とにかく色々な意味で自分勝手な人間が多く、若者の態度の悪さが社会問題になった時期でもありました。
よくも悪くも日本人自ら作り出した、戦後の集大成がそこにありました。
90年代頃のバス運転士は、私の記憶では20代後半から30代の方(現在の60代)が結構多く、我々のような若者の対応に手を焼いたのかもしれません。
当時の20代後半から30代の方は、今でいう30代後半から50代前半位の責任を社会で担っていたように感じます。
社会のムードも今より自由で、インターネット上の会話とまではいきませんが、それに近い会話を面と向かってやっていました。
そう考えると、時代のムードも加味しても当時のバス運転士はただただ必死だったのかもしれません。
男兄弟の母親は、口が悪く威圧的な態度を子供にとるといいます。
しかし当の母親は毎日が戦争で、負けないよう必死だったと聞きます。
今思うと、バス運転士の態度が悪かった時代より、今の時代の方が人間関係に稀薄さを感じるのは私だけでしょうか?
いや、当時の雰囲気がインターネット上に強制的に封印されただけで、トータルで観ると社会の本質は何ら変わっていないと感じます。
もしも、その封印が解かれたら、あの時代の続きが再生されるかもしれません。
バス運転士の態度が昔に比べよくなったのは、何かを克服したわけではなく、ただ封印されているだけと思います。