バス運転士になって、非常に重要なスキルに報告、連絡、相談をきちんと行えることがあります。
俗に云う「報連相(ほうれんそう)」のスキルのことです。
例えば、ヒヤリハットが発生し一般車両や乗客からクレームを受けた場合は、必ず早い段階で運行管理者にその状況を報告する必要があります。
場合によっては、クレームを入れた人間が会社に電話を入れたり、突撃訪問することもあります。
道路状況に混雑が予想される場合などは、無線で各車両にその旨を連絡することも、安定運行を行うために重要な仕事です。
新人で運行中に疑問に感じることなどは、なるべく早いうちに先輩運転士や運行管理者に相談をして、疑問を解消するように努める必要があります。
これらのことは、バス運転士として安定運行を図る上で大切な努力義務です。
しかし、新人などの立場の弱い人間は、この「報連相(ほうれんそう)」を怠り、後に大きなトラブルに発展することがあります。
「報連相(ほうれんそう)が、下手だと先輩運転士や運行管理者に怒られるのではないか?」と云う考えが頭をよぎり、するべき報連相(ほうれんそう)を怠るのです。
怒られるのも仕事のうちと割りきれることも、スキルのうちです。
とは云え、怒られることは誰でも嫌です。
そんなときに、味方になってくれる秘密の御題目があります。
それは、「南無妙報連相(ナムミョウホウレンソウ)」です。
この御題目を心の中で唱えることにより、心理的にプラセボ効果が発生し、無駄な恐怖感から脱力され、冷静さを取り戻す「一呼吸を置く」効果が期待されます。
運転だけでなく一呼吸を置くことは、あらゆる分野に安定を確保することになると、しみじみ思いました。