ウォーク更家の散歩(東海道・中山道など五街道踏破、首都圏散策)

熊本・三角西港 (世界遺産) 2015.7.19


(写真は、三角西港の石積みの埠頭 : 世界遺産)
お盆の墓参りで、実家の熊本へ帰省しました。(7/15~20)
その間に、世界文化遺産(明治日本の産業革命
遺産)に登録されたばかりの地元の「三角西港」
へ行ってみました。
「三角西港」は、狭い範囲に数々の建物が点在して
おり、郷愁を誘うスポットでした。
三角西港は、熊本市街地から、路線バスで1時間です。
・熊本市交通センター(9:45)→(産交バス・
あまくさ号・本渡行き)→ 三角西港(10:48)
路線バスは、三角半島を、JR「A列車で行こう」
が走る側とは反対側の海岸線を三角へ向かいます。
(「A列車で行こう」については「JR九州・
三角線・特急・A列車で行こう」
 (2014/2)を見てね。)







目的地の「三角西港」は、宮城県の野蒜(のびる)
港、福井県の三国港と共に、「明治の三大築港
事業」として、明治17年から20年にかけて築港
されました。
港の設計は、内務省派遣のオランダ人ムルドルで、
施工は、長崎のグラバー邸等を手掛けた天草の
石工達でした。
三角西港は、埠頭だけではなく、背後地の道路や
水路も含めて、総合的な港湾都市として設計され
ました。
市街地を石造りの排水溝で囲み、大道や石橋を
架けた欧風の街づくりで、当時の日本としては
画期的でした。
しかし、三池炭鉱(世界文化遺産:福岡・熊本)
の石炭を上海に輸出するための港だったものの、
鉄道の普及などにより、僅か40年の繁栄に終わり
ました。

「埠頭」



 
海岸沿いの730メートルにわたる石積みの
  「埠頭」(国有形文化財)です。 




  埠頭からは、上の写真の様に、昭和41年開通
  の「天草五橋」の一号橋が見えます。

「排水路」

  3面石張りの「排水路」(国有形文化財)で、
  山水の排水も兼ねた下水道の役割を果たして
  います。


「旧高田回漕店」

  4隻の汽船を持っていた明治時代の回船問屋
  の建物です。(平成11年復元)




「浦島屋」(旅館)

  三角西港の築港当時の資料や、小泉八雲に
関する資料が展示されています。

  明治26年、小泉八雲が、長崎の帰途に立ち
  寄り、紀行文「夏の日の夢」の舞台となり
  ました。(平成4年復元)

「龍驤館(りゅうじょうかん)」(国有形文化財)

  大正7年、明治天皇即位50周年記念として
  建てられた洋館です。
  明治天皇が軍艦「龍驤」で三角浦に一泊
  されたことにちなんで名づけられました。

「旧三角海運倉庫」(築港記念館:オランダカフェ「和蘭館」)
  三角西港が最も繁栄した頃、埠頭に面して
  数多く並んでいた土蔵造の頑丈な倉庫の一つ。

  平成11年、海側にテラスを設けたレストラン
  に改造されました。



  写真のウッドテラスで、目の前の石積埠頭が
  広がる海を眺めながら、ケーキとコーヒーで
  一休みします。

  この和蘭館の前の埠頭は、『坂の上の雲』の
  ロケで使われたそうです。

当時は、埠頭沿いには倉庫が建ち並び、埋立地
には、洋風・和風の建物が整然と建っていた
そうです。

遊郭や検番など、船乗りや地元の有力者が遊ぶ館
もあったそうですが、現存する建物は僅かです。


更に、街区の後方の高台まで足を伸ばすと、
「旧宇土郡役所」と「旧簡易裁判所」が
軒を連ねています。

「旧宇土郡役所(現:海技学院)」

  明治35年、宇土郡役所として建築された
  擬洋風(ぎようふう)の建物です。
  現在は海技学院として利用されています。

「旧三角簡易裁判所本館」



  赤レンガや緑に映える黒い鉄門の中に入ると、
  和風の木造の建物が広がりますが、ここは、
  平成4年まで裁判所として使用されました。
  現在は、「法の館」として、法廷、子供法廷
  の他、重要資料展示室として一般公開されて
  います。
  法廷もそのまま残り、椅子に座って裁判長の
  気分になったり、被告席に座って犯人の気分
  になったりして楽しめました。

  また、ここは、映画『るろうに剣心』の
  ロケ地でもあります!

「るろうに剣心・伝説の最後編」では、「旧三角
 簡易裁判所本館」は、漁師に助けられた薫
(武井咲)が治療を受ける療養所として出て
 きます。









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コメント一覧

更家
るろうに剣心のロケ地
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そうなんですよ、私も、行くまでは、三角が映画「るろうに剣心」のロケ地とは知りませんでした。

そうですか、ポスターの最新の編を見たんですね。
私は、古い編をテレビの再放送で見ただけですが、剣心の刀身が逆刃刀なのが面白いですよね。

そう、石積みの埠頭もなかなか風情がありますよ。
iina
るろうに剣心
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/753715d1fc84149528b111842ee90f6f
三角は、映画『るろうに剣心』のロケ地になっていたのでしたか。
三角の隅をつつくと、様ざまな顔を見せてくれます。^^ 石積みの埠頭も 見てみたいです。

『るろうに剣心  京都大火編』は、とても面白かったですょ。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/2bc8dd803c11836732dd1d93ade68191


更家
今回は数が多く
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そうなんですよね、今回の世界遺産は、数が多く、地元の私すらよく理解していなかったところがあります・・・

そう、三角西港の世界遺産部分以外にも、天草の綺麗な海、天草五橋、キリシタンの史跡、イルカウォッチング、A列車で行こう等々、この周辺を観光すれば楽しいと思いますよ。
Komoyo Mikomoti
三角西港
http://blogs.yahoo.co.jp/ya3249
今回の世界遺産は、一括指定で数が多いので、
知らないところがいくつもありました。
ここもそうです。

写真を拝見すると、
世界遺産部分以外にも見どころは多そうですね。
更家
旅行プラン
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
hide-sanさん、ありがとうございます。

三角西港への旅行プランを考える際は、A列車で行こう(JR九州)、イルカウォッチング、天草五橋などのセットのコースにしたら、バリエーションがあって楽しめると思いますよ。
更家
三角には▲な景色が多い
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
iinaさん、ありがとうございます。
そうですか、学生時代に天草五橋ですか、五橋も良いですよね。

地元なので、これまでは、三角港なんて大したことない、と思っていましたが、世界遺産に登録されて、改めて見直して来ました・・・
hide-san
石積みの「埠頭」
http://blog.goo.ne.jp/hidebach
一度実際に見てみたいですね。
また一つ夢が広がりました。
iina
▲な景色
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/74e7e1f21a09ac6cb34256854bfc59d8
「三角西港の石積みの埠頭」が、今回 世界遺産に登録されていたのですね。たくさんあったので見落としていました。
三角には、なんとなく▲な景色が多いように思えます。
ここは、学生時代に天草五橋をとおって経由しただけですから、
あらためて訪ねてみたいです。 ロケーションが素晴らしい。(^^ゞ

大和阿波踊りは、出演者一覧のとおり、地元は16団体、全国の友情連からは22団体でした。

先日の「空から日本を見てみよう」の徳島篇では、本場の阿波踊りを紹介する際も、高円寺の次に大和を案内しましたょ。

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