(写真は、熊本・荒尾市の世界遺産「三池炭鉱・
万田坑 」 )
今月(9月)7~15日、所用で実家の熊本へ帰省しました。
15日の帰京日は、阿蘇山噴火のため、熊本から
羽田へ向かう便が欠航になってしまいました。
仕方なく、JRで熊本から福岡へ向い、福岡空港
から羽田へ帰って来ました。
そのJRで熊本から福岡へ向かう際、荒尾駅で
途中下車して、世界遺産に立ち寄ってみました。
世界文化遺産(明治日本の産業革命遺産)に登録
されたばかりの熊本県・荒尾市の「三池炭鉱・
万田坑」です。
JR熊本駅(7:29)→(鹿児島本線)
→ JR荒尾駅(8:15)
JR荒尾駅前からバスで10分の「万田坑」へ
向かいます。
「万田坑」に着くと、世界遺産のノボリ旗が
はためき、大型観光バスも来ていて、平日にも
拘わらず、大勢の観光客で賑わっていました。(月曜休館日:400円)
万田坑は、明治35年から昭和26年まで稼働した
炭鉱で、明治期に造られた炭鉱施設の中では、
国内最大規模のものでした。
また、映画「るろうに剣心 京都大火編」での
ロケ地でもあるそうです。
ここで、何と!、テレビ番組の録画に遭遇し、
インタビューを受けました。
(もっとも、九州のテレビ局だったので、私が
写った部分が放映 されたか、カットされたか
は確認出来ませんでしたが・・・)
下の写真の坑内を案内してくれるガイドさんは、
元炭坑夫だった人達なので、説明はとても詳しい
です。
説明しながら昔の事を思い出すのでしょう、
ガイドさんの思いが強すぎて、話が長引き、
脱線しがちですが、臨場感と迫力があって
楽しいです。
万田坑の全体的な印象としては、群馬の富岡製紙
工場に比べると、同じ明治の産業遺産とは言い
ながら、こちらは廃墟に近く、荒れ果てています。
更に欲を言えば、距離は短くとも、坑内に入れる
炭坑体験が出来れば、観光地としての魅力が増す
と思うのですが・・・
上の写真は、「坑口」にあった高さ19メートル
の「立坑」の「鉄塔」です。
地下の坑道への入口が「坑口」で、垂直に下がる
「立坑」と、斜めに下がる「斜坑」がありました。
立坑の「鉄塔」は、滑車にロープを引っ掛けて、
炭鉱夫や資材を乗せた「ケージ」を吊り下げる
機能を果していました。
次の写真は、「鉄塔」の真下にある「立坑」の
「坑口」跡です。
”立坑への入り口”である「坑口」は、石炭の
運び出し、炭鉱夫の昇降の他、坑内の排水、
換気を担っていました。
かっては、深さ264メートルもあった「立坑」
は、現在は、土を投入して塞がれていますが、
当時の周辺設備は残っているので、操業当時の
雰囲気が伝わってきます。
上の写真は、炭鉱夫を乗せるための「ケージ」
ですが、2台のケージが、つるべ式の井戸の
様に、片方が地上にあるときは、もう片方は
坑底にある、という仕組みでした。
「ケージ」は、25人乗りで、1分間で昇降して
いたそうです!
立坑の脇にある、上の写真の信号所施設は、未だ
稼動しているかの様な錯覚を覚えます。
この施設で、隣の建物でケージの巻き上げを
操作する運転手と、ベル・電話で連絡を取り
あっていたそうです。
「立坑の坑口跡」の隣の上の写真のレンガ造りの
建物の中に、ケージの「巻上機」室があります。
ヘルメットを被って、説明を聞きながら、狭い
階段を上ってゆきます。
下の写真は、炭鉱夫用の昇降「ケージ」を上下
させるワイヤー式の巻上機とその運転台です。
直径4メートルのドラム(巻銅)には、「ケージ」
を上下させるための長いロープが巻き付けられて
います。
(炭車)
上の写真は、JRに乗り入れるための炭坑鉄道のトンネル跡です。
この炭坑鉄道は、更に、石炭を積みだす三池港、
石炭を原料とする化学工場、そして何と!、
炭鉱夫の社宅とも直結していました。
そして、この炭坑鉄道の一部の線路は、今もなお使用されています。
「世界遺産・三池炭鉱」は、「万田坑」と「専用
鉄道跡」、更に「宮原坑」、「三池港」の4つの
施設で構成されています。
上の写真の「安全灯室」および「浴室」の建物もまたレンガ造りです。
上の写真は「浴室跡」の内部ですが、予想外に
狭い浴槽です。
上の写真は「事務所棟」です。
また、構内には、上の写真の炭鉱の神様である
山の神を祀った「山神社」も残されています。
上の写真は、万田坑の入口にある「万田坑
ステーション」で、万田坑に関する歴史や
施設の概要などが展示されています。
また、ステーションのお土産品コーナーには、
石炭にちなんだ”黒いお菓子”を売って
いました。
私は、上の写真の石炭あられ等の詰め合わせ
「万田坑セット」(900円)を買いました。
写真右下のマドレーヌケーキは、竹炭が入って
いるので、茶色ではなく黒色です。
どのお菓子も丁寧に作られている感じで
美味しかったので、お土産にお薦めです。
万田坑を出て、鹿児島本線でJR荒尾駅から博多駅
に着き、そこから地下鉄で5分の福岡空港へ
向かいます。
福岡空港の中で、写真の福岡名物「博多もつ鍋
セット」(1,250円)を食べてから羽田空港へ
向かいました。
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