はじめに
私は人をやっている。「食べたものを消化しろ」などいちいち自分で考えて指示出していない。それでもってメカニズムを知らない。この体は自分では「動かしていない」そして「何にも知らない」なのに自分は人だといっている 滑稽である
消化器―⑤消化・吸収のしくみ
小腸での消化は管内消化と膜消化の2段階で行われ、消化・吸収したアミノ酸やブドウ糖などを肝臓へ送る。
【位置】
小腸内
【構造】
胃から送り込まれた食物は、十二指腸の大十二指腸乳頭と小十二指腸乳頭から放出される消化液(胆汁、膵液)と混ぜ合わされ、小腸で吸収しやすい状態にまで消化される。小腸での消化には、管内消化と膜消化の2段階がある。
【食物がさらに分解され絨毛の組織が栄養素を吸収】
< 1段階 >
◎ 管内消化…(タンパク質・脂質・糖質の消化)
◆ タンパク質は、アミノ酸が2~10個結合した状態である①オリゴペプシドにまで消化される。
◆ 脂質(トリグリセリドからなる中性脂肪)は、脂肪酸、②モノグリセリドに消化されてミセルを形成する
◆ 糖質(炭水化物)は二糖類である③麦芽糖にまで消化される
< 2段階 >
◎ 膜消化…(→肝臓へ)
小腸の粘膜の輪状ひだには、無数の腸絨毛(ちょうじゅうもう)が生えている。腸絨毛の表面には、微絨毛が密生している。
◆ 管内消化された栄養素が微絨毛に触れると、細胞膜に含まれる消化酵素によって膜消化が行われる
①オリゴペプチド ➡ アミノ酸 に消化
③麦芽糖 ➡ ブドウ糖などの単糖類 に消化
これらアミノ酸とブドウ糖は、瞬時に効率よく腸絨毛の中心を走る「毛細血管」に吸収され「門脈」を経て『肝臓』に運ばれる
< 1→2段階 >
◎ 脂肪酸…(ミセル形成:管内消化→膜消化→肝臓へ)
②モノグリセリドはトリグリセリドに再合成され、アポタンパクというタンパク質と結合してカイロミクロンを形成して「リンパ管」に入り『肝臓』へ送られる。
【多くの栄養素は十二指腸、空腸で消化・吸収される】
◆ カルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルは、十二指腸で吸収される。
◆ ブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸、ビタミンなどは、空腸で吸収される。また、ビタミンB12などの一部の栄養素は、回腸で吸収される。
■ 栄養素の吸収を担っている腸絨毛は、非常に細かい樹枝状の突起で、消化物との接触面を広くする役目をしている。その表面は、約6000個の栄養吸収細胞で覆われ、さらに細かい微純毛が隙間なく並んでいる。
【腸は最大の免疫器管でもある】
◆ 小腸は、栄養素を吸収するばかりではない。口から食物と一緒に入ってきた細菌やウイルスを排除する免疫機能の役目も担っている。
◆ 免疫細胞であるリンパ球の多くは、小腸を中心とする腸管周辺に集まっている。とくに回腸にリンパ球が集中している。さらに、腸内には100種類、100兆個以上の膨大な腸内細菌が棲息して、腸内免疫の活性化に深く関与している。
◆ 腸内細菌には、身体に有益な働きをするビフィズス菌などの善玉菌と、体に害を及ぼすウェルシュ菌などの有害菌、そのどちらともいえない日和見菌がある。これらの腸内細菌のバランスが保たれることによって、免疫のしくみが正常に働く。
◆ とくに善玉菌は、有害物質を分解して無毒化したり、免疫反応を活性化するとともに、病原菌や有害菌の増殖を防ぎ、感染などがら身を守っている。さらにビタミンの合成、消化・吸収の補助の役割も担っている。
~ 腸内環境は大事です ~
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美しい人体図鑑
自分のからだを知り尽くす!/監修 東京女子医科大学 名誉教授 梶原哲郎氏の書籍から引用しています。