何でんかんでん

自分はどうしたいのか自身に問いながらの日記

消化器⑦ 肝臓のしくみ

2023-07-31 00:11:55 | からだのしくみ

はじめに

人をやっているからには、どうやったらこの体が「健康維持し続けられるか」を考えるにあたり 最低限のメカニズムを知っておいた方がいいのではないかと


消化器―⑦肝臓

左葉(さよう)と右葉からなる。門脈をとおして送り込まれたきた栄養素の分解・合成、解毒などさまざまな働きをする


【位置】

右胸郭(うきょうかく)肋骨弓(ろっこつきゅう)=肋骨の下端」の後方にある

 


【構造】

肝臓左葉右葉からなり、皮膚を除くと最大の臓器である。 成人で約1~1.2kgの重量がある。 さまざまな栄養素の分解・合成などを行うために、多量の血液が流れ込んでくることから、体内で最も温度が高い。 また、門脈からの静脈血(じょうみゃくけつ)を多量に含んでいるので、肝臓の色は全体が暗紫色をしている。

 


【人体で最大の臓器で吸収された栄養素が集まる】

肝臓中央の肝門から、門脈固有肝動脈総胆管が出入りしている。

門脈は、胃、腸、膵臓、脾臓からの静脈血を集めて、肝臓に送り込んでいる

固有肝動脈は、肝臓のエネルギー源となる栄養素と酸素を供給している

 

肝臓を構成する基本単位を肝小葉という。大きさは1~2ミリメートルほどで、形は六角柱をしている。

◆ 肝小葉は、約50万個の肝細胞が集まって形成されている。

免疫細胞である貪食細胞(マクロファージ)の一種であるクッパ―細胞が、肝細胞と肝細胞の間に存在している。

肝小葉の血液の流れは👇

『血液』 肝動脈(固有肝動脈、総肝動脈門脈 ➡➡➡ 栄養素の分解・合成➡➡➡ 中心静脈から肝静脈 ➡➡➡ 『血液』

 


【3大栄養素の代謝、解毒など働きは多岐にわたる】

肝臓は、さまざまな機能を備えた化学工場が集積したコンビナートにたとえられる。

肝小葉で行われていること

1)タンパク質、糖質(炭水化物)、脂質の3大栄養素の代謝(分解・合成)

2)ビタミン・ミネラルの代謝

3)アルコールや有害物質の解毒、脂質の消化を助ける胆汁の生成

4)グロブリンアルブミンなどの血漿タンパク(けっしょうタンパク)の合成

5)ブドウ糖から合成したグリコーゲンの貯蔵とブドウ糖への分解

6)古くなった赤血球の分解

7)脂肪酸から合成したコレステロールなどの貯蔵

8)プロトロンビンやフィブリノーゲンなどの血液凝固作用のある物質の産生など

 


【肝細胞の再生能力】

肝臓はほかの臓器や組織に比べて、非常に高い再生能力をもっている。肝がんなどで肝臓全体の4分の3を切除しても、すぐに肝細胞が増殖し、わずか4ヶ月程度でもとの大きさにまで再生してしまう。しかも、何回でも繰り返して再生が行われる。そのメカニズムははっきりとは解明されていないが、ほかの臓器や組織に比べて細胞内の染色体が2倍、3倍あることが、肝臓の再生能力を高いものにしているのではないかと考えられている。

 


美しい人体図鑑 

自分のからだを知り尽くす!/ 監修 東京女子医科大学 名誉教授 梶原哲郎氏の書籍を引用しています。