無謀海酔人muboudiverの日記 ~ダイビングと水族館~

シャチをこよなく愛する泳げない私が無謀な野望を胸にダイビングに挑戦!
(文章/写真の無断転載等は固くお断り致します)

DiveNo.61~65 2010/3/27~28 田子 Rescue最終日 MSDに!

2010-04-16 22:27:25 | Rescue
さて2日目(最終日)

この日はまず水面での救助活動の復習
《水面の救助活動の練習》
     
手前の足が事故者役の私、あいちゃんが救助者役。さとちゃんは器材回収役でまずは復習。


復習が終わった後は岸まで運んできた後の対応を学びます。
意識がなかったりもう疲労しきったダイバーは自分で岸へあがることができないので担いで引き上げます これが~大変
①事故者を自分の肩まで担ぎ上げる方法
②自分の腰骨を使って事故者を横向きに担ぐ方法
③事故者の腕を使って背負う方法
相手が小柄だったり持ち上げられる体重であれば①②もできそうですが、そうでなければとてもとてもム---リ--- ③でも結構重たく感じて難しかったな~。

《担いで事故者を岸へ上げる練習中》
     
担いでいるのが私です。メンバーの中で一番小柄で細いあいちゃん相手で、器材も全部バラした後だったのにそれでもやっぱりスーツが吸ってる水分もあって重い
しかも、あいちゃんを背負ったまま前にコケてしまい、右足の膝下が大変なことになりました(色は薄くなったものの実はまだちょっと痛い) いざとなったら火事場のなんとやらでなんとかなるかな


《男性なら①の方法も可能らしい》
     
    う~ん…どちらも体格良い男性同士なのに…凄い…
    お相撲さんが事故ったら…何人いれば岸へ運べるかな…


午前中から凄くハードな感じでしたが、お腹が空いた頃にはお昼ご飯が待っている

《お昼ごはんのお弁当》
     
この日も「さかなや食堂」さんのお弁当 ひとつひとつ入っているおかずが違って、好きなお弁当を選べました。私はブロッコリーに惹かれてコレ やっぱり量は多くて焼きそばは残しちゃったけど…おいしかったな

《屋根が羽》
     
休憩中に陸上で発見 初めて見ました。屋根ひらくと羽を広げてるみたいで思わず ドライバーさんはお昼寝中


午後は前日からこなしてきた実技や知識をフル活用して、救助依頼の発生から酸素供給までを通しで実演するのがメインの課題。
7人で、監視役、救助駆けつけ役、水中捜索役(捜索方法もいろいろある)、酸素供給役など役割分担を話し合って決め、イントラさん+DMコースのきくりんが準備する状況設定に備えます。
全部で2回やったのですが、2回目は1回目の反省点を活かしてより良いものに

講習内容を全部終えたらもう夕方で急いでお風呂に入って宿を出発。いつものダイビングと違って体力を使う内容だったのもあってか帰りの車内はみんな寝てました。お店に着いてからログ付けとレスキュー・ダイバーの認定式を行なった後、自分達が所属する店舗へTくんと帰りました。お店に着いたのは…22時過ぎてたかなぁ…。

 お店ではみんな(イントラさん達)が待っていてくれました
私にとってもTくんにとってもそして…Yちゃんにとっても大事な認定式がもうひとつ残っていたんです

SPを5つ+EFR受講済み、経験本数50本以上
に加えて今回レスキュー・ダイバーの認定を受けたので…
なんとなんと…
  
 マスター・スクーバ・ダイバーになりました~~~
   (略称:MSD、アマチュア最高峰ランク)

これでツアーもちょこっとだけ安く行けるようになります
今後はMSDとしての自覚をもって動かなくちゃな~ “muboudiver”から改名しなくちゃならないか な~んて、実力が伴っている自信が無いのでこれからも悪い意味で気を抜かずに潜ります


次回は4月の中旬
長いこと凄く楽しみにしていた特別な1本が待っている~

 

DiveNo.61~65 2010/3/27~28 田子 Rescue初日

2010-04-16 15:54:49 | Rescue
3月最後の週末に西伊豆の田子という所へ行ってきました (漁港、ボートポイント)
所属の店舗の申込者は私だけだったため他店舗の人達と合同。メンバーはゆうにぃ、きむにぃ、あらけん、つかぽん、あいちゃん、さとちゃん、DMコース中のきくりん、ベテランイントラKさんの8名に私とイントラTくん(また(笑))を加えた総勢2名。

今回はいつものお気楽ダイビングとは違い、重要な講習を受けてきました。海で緊急事態が発生した場合、先日受講したEFRのスキルに加えてどう動いたらいいのかというのを実際にやりながら覚えるレスキュー講習です。(講習が終わるとレスキュー・ダイバーというランクに認定されます)
潜降・浮上も何度となく繰り返しましたがレスキュー講習はスキル練習がほとんどで、潜行したその場でスキル練習→浮上の繰り返しをしていたため実際に“潜った”と言える時間はありませんでした。

《今回お世話になった船
      
ダイビング・サービスのボートで船の中央にはタンクホルダーが付いています。これのおかげでポイントへの移動中もタンクの重さを感じずに済みとても楽ちん(写真左奥にタンクがセットされているのですが…ちょっと判りづらいですね

初日はセルフ・レスキューがメイン。
やはり自分が事故者にならないように自己管理をするのは重要です。普段から器材のメンテナンスをきちんとしたり、自分の器材の特徴・機能を知っておく必要があります。もちろん、器材を熟知していても体調不良が判断ミスにつながったり、自分で正しい対処ができなかったりする可能性は高く、事故者となってしまう可能性もあるので、そのときそのときの体調を自分で厳しく判断してダイビングをするかやめるかをその都度考えることも重要なセルフ・レスキューです OW講習で学んだことの復習的なものが多かったけど…OW時はレンタル器材だったのが今回は自分の器材で実践できたから復習のようなことがあって返って良かったなー エア切れの練習もありましたが、まぁ…これは…OW後、3回も私は実践しているので問題ナシ、大得意 (喜んじゃいけんね)

《初日のお昼ご飯》
      
まぐろ漬丼 この肉厚なのにキレイさをあまり求めてない盛り付け方、大衆食堂っぽいな~(笑) メニューは結構あって鍋焼きうどんとかも頼めました。港まで配達してくれたのは80…いくつって言ってたかなぁ…あれ? 90いくつって言ってたかなぁ…とにかく腰がシャキッとしているおじいちゃんでした。お店の名前は「さかなや食堂」 何気に結構有名みたい。


おいしいお昼を食べた後は午後の部。トラブったダイバーを助ける手順を学びます。
救助を求められたときに自分が陸上にいる場合、自分も海の中にいる場合、陸のいる場所のパターンについても更に細かい設定がある上で、
動的パニック・ダイバーに近づくときはどうするか? 近づいた後はどうするか?
→パニックになっているので救助者にしがみつき、救助者が静められてしまう可能性を考慮して近づく。しがみつかれた場合、どう振り切るか?
静的パニック・ダイバーをどうケアするか?
→一見、パニックになっていないように見えてしまうし、ケアしてる途中にパニック・ダイバーになってしまうことも考慮した対応をする。
水中で意識を失って沈んでいるダイバーを発見したらどう対処するか?
→一刻も早く引き上げて救助しなくてはいけない反面、急浮上もしてはいけないし、更に水を飲まないような対処もしなくてはならない。単に水面へ引き上げれば良いワケではなく結構難しい…
3秒に1度吹き込む人工呼吸を施しながら事故者を陸に運ぶ方法は?(しかも事故者や自分のも器材を外しつつ水面移動もしつつ…でかなりハード
などなど細かくひとつひとつ練習。教えてもらわないで実際にパニック・ダイバーに遭遇したら間違えた対処ばかりして自分が事故者になってたなーと感じました。


頭も身体もしっかり動かした後は…
《夕飯》
               
田子で使っている宿泊施設では1Fに料理屋さんが入っているので豪華なお食事が食べられます。新鮮なお刺身、キンメダイの煮付け、炒め物、エビチリ、お魚や野菜の天ぷら、麻婆豆腐、…とあと2品何かありました 忘れちゃいましたが男性7名、女性3名でも食べきれないくらいの量だし、どれもおいしいし 「田子のご飯はおいしいよ~」とみんなが口を揃えて言うのが良くわかりました。

夕飯を食べた後、きむにぃ、あらけん、イントラKさんはナイト、残りの7人は夜の買出しに

《買出し先のコンビニ》
      
ちょっと変わった色でみんなビックリ 地方に行くと景観を壊さないようになどの理由で変わったコンビニがあります。最近できたコンビニらしくTくんも初めて見たそうです。

買出しを終えて帰ると間もなくナイト組の3人も戻ってきて本日最後の講習。患者の容態を確認した上で純酸素を与えるまでを練習しました

《バラバラになっている純酸素キットと組み立てた後》
   
えー…ゆうにぃの足に挟まれていますが、バラバラのキットをこんな感じに組み立ててた後、患者に純酸素を与えます。純酸素を与える前にも「これは純酸素です。吸うと気分が少しよくなると思いますが希望しますか?」と使用許可を得なくてはならないことにオドロキ この純酸素の入っているタンクにも種類があって患者が呼吸している場合に使えるもの、呼吸が非常に浅い場合に使うもの…などがあります。それぞれが患者、救助者役を担って一巡して無事に一日目が終了

その後はいつも通り、みんなで呑んで話して…女子組は部屋へ戻ってからもしばらく盛り上がって…翌日の講習内容をクリアできるか心配しながらから眠りました


2010/3/21 Emergency First Response

2010-04-05 23:29:07 | Rescue
3月の下旬にあった3連休のど真ん中に更なるレベルUPに向け、ちょっと?結構?重要な講習を受けました。

 Emergency First Response(EFR)

普及の進むAED(自動体外除細動器)、街角・職場・コンビニなどにも設置が進み、目にする機会が多いと思いますが使い方はご存知ですか? 目の前で突然人が倒れたら対処できますか? EFRはそんな事態に「(海でも陸でも)迅速・的確に対処できるようになろう」というSPです(ダイバーでない方も受講できますよ) 車の免許を持っている方は教習所で人命救助の講習を受けた覚えがあると思いますが、それにもう少し項目を足したようなSPでした。

学科講習はまたもTくん。OWの学科以外、今まで受講してきたSPの学科は全てTくんが担当してくれていました。このときになって2人とも気づいてビックリ(笑) 他に受講者が居なかったのでこの日のメンバーは私とイントラTくん、そしてアンちゃん(永遠の18歳) 今回はこの彼女が患者役をほとんど担ってくれました。とってもおとなしくて無口ないい子です

《アンちゃん》
      
実際に18歳で命を落としたアンちゃん。お父さんが『こんな悲しみを味わう人が1人でも減るように』との願いをこめて、娘アンちゃんの顔を提供したのだとか。名前もちゃんと服にプリントされています

講習は朝から夕方まで一日みっちりで何気に結構ハードでした。事前の教材学習にくわえDVDを見たり、アンちゃんを相手に心肺蘇生法(人工呼吸や胸部圧迫(心臓マッサージ))の実習をしたり。

意外と言えば意外、なるほどと言えばなるほどなことに心肺蘇生法を施す前には必ず、「私はmuboudiverです。心肺蘇生法を習ったことがあります。何かお手伝いすることありますか?」と患者に確認しなくてはなりません。反応(意識)のない患者は暗黙の承認ということでOKをもらえたものとして扱いますが、反応のある患者で断られた場合はどんなに患者が苦しんでいても緊急ケアを施すことはできません。この確認をしないで緊急ケアをした際に何かあって「助けを求めてないのに勝手に対応したからだ」と訴えられたら確実に負けてしまうそうです

それから気道の確保、呼吸の確認、胸部圧迫、除細動、出血やショック、脊髄の管理をします。周囲の人に手伝いを求めて声もかけます。(「救急車呼んでください!」とか)
呼吸・心拍がなければ2回吹き込んで30回の胸部圧迫をし、それでも戻らなければAED使うなどして救急隊の到着まで緊急ケアを続けます。AEDは1回使い切りなのでAEDを使っても戻らなければ再び吹き込みと胸部圧迫を救急隊の到着まで繰り返します。

かな~り強く圧迫しないといけず、たいていの場合、胸部圧迫を受けた患者の肋骨は折れているんだとか。そんなことを聞くと『肋骨折っちゃうなんて…』と救助を躊躇してしまいそうですが、そんな心配に対応している法律があるんです
自主的に助けようとする個人を守るための法律で「グッド・サマリタン法」というそうです。これは、救助を試みたものの患者が助からなかった場合に救助を試みた人が守られる法律です。もちろん、適用されるには救助中の状況や行動について「習ったこと以外のケアはしない」などの条件がいくつかあり、先程の「助けてもいいですか?」の確認も条件のうちのひとつです

他にもケアをした人の精神面にどんな心配があるかや倒れて意識の無い人をどうやって自分1人の力で安全に仰向けにさせるか、骨折や出血がある場合はどう対処すれば良いか、などなど盛り沢山。
Tくん、私と身長が2cmしか変わらない上に細身なのですが予想に反して結構重たいんですよ。そのTくんを倒れている状態から仰向けにさせるのも大変。意識が無い人となるともっと重たくなるのでもっと大変 でもいざとなったら…火事場のなんとやら…


      
あ、包帯の巻き方や骨折した人への対処などもやりましたよ。(足だけ登場Tくん

今回の講習内容は常日頃、頭の中で復習しておきたいものでした。(今のところちゃんと毎日復習しています) みなさんも緊急事態に遭遇したときはケアに当たっている人に「何か手伝えることはないか?」など聞いてみて下さい。緊急ケアの方法を知らなくても手伝えることはいっぱいあります 例えばAEDをいち早く現場へ届けるとか。そのためには何気なく目にしては流しているAEDがどこにあるかをちゃんと把握しておくよう意識する必要がありますが、その記憶ひとつで命がひとつ助かるかもしれません
あ、重要なことがありました。極力、患者の肌には直接触れないように気をつけます。救助者自身の安全や感染を防ぐためです。


この講習を受けて、更にスキルを磨く&定着させるべく3月最後の週末、海へ行ってきました。そしてなんとなんと…