去る3/22、大阪歴史博物館4階講堂にて催された雅楽鑑賞会に行ってきました。
雅楽については前々から興味はあったのですが、「坂本龍一音楽の学校」という番組で雅楽が取り上げられているのを見たのと、たまたま歴史博物館のHPをのぞくと鑑賞会募集のお知らせがあったという、今回はなんともご縁としか言い様がございません。
自由席で開場の時間5分前ぐらいに行くと、入り口前は50人ぐらいの列ができていました。
ほとんど私の親よりも上の年代の方々。いつ行っても私は若手というパターンなんだなあ。
1時30分開場。今回演奏される博雅会の公演チラシと曲目解説受け取り、いざ中へ。
250人くらい座れると思われるこじんまりとしたホール、いや講堂。
初めてでしたので、思い切って最前列に座ることにしました。
2時開演。
舞台の床は緑の布が貼ってあり、おなじみの平安時代の貴族みたいな格好の方々が椅子に腰掛けていらっしゃいました。てっきり床に座られるのかと思っていました。ちょっと意外。
・参入音声 青海波(まいりおんじょう せいがいは)
まず字が全く読めません。さんにゅうおんせいかと思いました。
さらに解説文も意味不明。「舞楽『青海波』は源氏物語・紅葉賀において取り上げられ~」紅葉賀って何じゃい。何なに?末摘花の次の巻なのかあ。読んでないからわからない!
篳篥のふぇ~ん、笙のふぉーーーーーん、太鼓のどんっ!
最前列だったのもありますが、音の大きさにビックリ。
すごーーーい!
なんだか初詣の神社で流れているテープの音楽のように思いました。
■管絃(かんげん)
打楽器が無くなって、舞台前方に琵琶と琴の方が直接床に座られていました。
・黄鐘調調子(おうしきちょうのちょうし)
笙→篳篥→龍笛→琵琶→箏の順番でボレロみたいにひとつひとつの音が聴こえて面白かったです。
・蘇合香急(そごうこうのきゅう)
蘇合香というのは薬の名前だそうです。
琵琶のだらだら~ん、お琴のぽろぽろろ~ん。がたまりませんでした。
これまで平安時代とかの時代劇を見ていて、こんな感じの曲が流れていたなあと思いました。雅楽がモチーフ、いや、雅楽の楽曲だったのかもしれません。
ずーっと聴いていると、平安装束の長谷川一夫さんとか京マチ子さんが御簾の中にいるシーンが勝手に思い浮かんで来ました。変なの。
・越殿楽残楽三返(えんてんらくのこりがくさんべん)
どうもこの曲が神社で流れている有名な曲だそうで(平調の「越殿楽」)、今回は3種類あるうちの黄鐘調だったそうです。
篳篥は音階が狭いので変調ができないので、曲まで変わってしまっているのだとか。
よく知られている(平調の「越殿楽」)ものと全く違うのでお聴きくださいとのことでしたが、全く初めてな私なのでちんぷんかんぷん。
曲が始まっても、先ほどの蘇合香急とどう違うのかサッパリわかりませんでした。
ちょっと違ったのは、おしまいは篳篥と琵琶とお琴になって、いちばん最後はお琴で終わる。そしてかすかにお琴が「たらりらりらぁ~ん」と鳴っていたことですね。
この「たらりらりらぁ~ん」は「輪説(りんぜつ)」といって、後にここからお琴の生田流や山田流などが生まれたらしいです。
ここで、楽器の解説がありました。
ひたすら笙の方がくるくる回してはるなあと思っていたら、温熱器で乾燥させているのだとか。ちょっとでも湿っていると音も悪く、壊れてしまうそうです。一瞬習ってみたいかもと思ったのですが、無理やなと思ったのでした。
龍笛(りゅうてき)は見た目能管そっくりですが(というより原型らしい)、ノドといわれる「ぴやぁーーーーっ」と高い音が出るところがないのだそうです。かすかにメロディーを奏でていて、良い音だと思いました。
篳篥は2つのパーツでできていて、葦(よし)でできたリード部分で音がでるのだとか。「塩梅(えんばい)」といって、穴を押さえず、息の強弱などの技法で音が上がったり下がったりできるのだとか。演奏中ほっぺたがものすごく膨らんでいたので、きっと大変な楽器なんだろうなあと思いました。
琵琶はいろんな木材でできていてかなり高価なものだそうです。バチを入れるケースみたいなのが本体についているのが気になりました。薩摩琵琶とかどうなんやろう。
箏は普段目にする爪が違うのが気になりました。爪は竹でできていて、それを革を巻いたものを指貫みたいな感じで指の先を覆っていました。
・西王楽破(さいおうらくのは)
短い曲でしたが、時おり笛の高い音が聴こえて聴きやすい曲だと思いました。
でもあんまり違いがよくわからない
15分休憩
■舞楽(ぶがく)
楽器の方は上手下手に4人ずつ別れて、上手は打楽器、下手は管楽器。
舞楽は左方(さほう)の舞と右方(うほう)の舞に別れているそうです。左方は伝来が中国系のもの、右方は朝鮮系のものだそうです。
右足から出てとかなんでも右から、左からとか決まっているのだとか。
今回は右方の舞をされるとのこと。
・貴徳(きとく)右方の舞
中国の漢の時代の匈奴がどうのこうのというお話からできた舞だそうで、中国史に弱い私はまたちんぷんかんぷん。
先ほどまでの龍笛とは違うもう少し高い音の笛(解説書によると高麗笛)の音から始まりました。
笙や篳篥、鼓のお化けみたいな(解説書によると三の鼓)鼓笛隊の太鼓のような「たたたたたたん」の音、太鼓の「どおーん」、一緒にかすかに聴こえる鉦鼓の「かかん」という音。それにあわせて、シルクロードの「なんちゃらスタン」の国の方のような白人系の大きなお面をかぶった方が槍を持って登場。
中国というかシルクロードというか、正倉院の宝物殿から出てきた人みたい(なんじゃそりゃ)。お髭も眉毛も白くてふっさふさ。
全体に緑系。イメージとしたら赤だったので、なんだか新鮮でした。
いろいろ重ね着してはるみたいで暑そう。
曲がゆったりすると、ゆったり舞い、激しくなると槍を持って四方に駆け寄り、歌舞伎舞踊でもお能でもない全く初めての踊りでした。(あたりまえですが)
お面をつけて、きらびやかな装束で舞うあたりは、乱暴ですがお能ちっくかも。
お能を観ていたおかげで、眠くなりませんでした。というより演奏者も舞の方も見ないといけないので結構疲れました(良い意味で)。
4時前終演。
代表の方のご挨拶で会は終了しました。
あっという間の約2時間でした。
また機会があれば聴いてみたいと思います。楽しかったです♪
雅楽については前々から興味はあったのですが、「坂本龍一音楽の学校」という番組で雅楽が取り上げられているのを見たのと、たまたま歴史博物館のHPをのぞくと鑑賞会募集のお知らせがあったという、今回はなんともご縁としか言い様がございません。
自由席で開場の時間5分前ぐらいに行くと、入り口前は50人ぐらいの列ができていました。
ほとんど私の親よりも上の年代の方々。いつ行っても私は若手というパターンなんだなあ。
1時30分開場。今回演奏される博雅会の公演チラシと曲目解説受け取り、いざ中へ。
250人くらい座れると思われるこじんまりとしたホール、いや講堂。
初めてでしたので、思い切って最前列に座ることにしました。
2時開演。
舞台の床は緑の布が貼ってあり、おなじみの平安時代の貴族みたいな格好の方々が椅子に腰掛けていらっしゃいました。てっきり床に座られるのかと思っていました。ちょっと意外。
・参入音声 青海波(まいりおんじょう せいがいは)
まず字が全く読めません。さんにゅうおんせいかと思いました。
さらに解説文も意味不明。「舞楽『青海波』は源氏物語・紅葉賀において取り上げられ~」紅葉賀って何じゃい。何なに?末摘花の次の巻なのかあ。読んでないからわからない!
篳篥のふぇ~ん、笙のふぉーーーーーん、太鼓のどんっ!
最前列だったのもありますが、音の大きさにビックリ。
すごーーーい!
なんだか初詣の神社で流れているテープの音楽のように思いました。
■管絃(かんげん)
打楽器が無くなって、舞台前方に琵琶と琴の方が直接床に座られていました。
・黄鐘調調子(おうしきちょうのちょうし)
笙→篳篥→龍笛→琵琶→箏の順番でボレロみたいにひとつひとつの音が聴こえて面白かったです。
・蘇合香急(そごうこうのきゅう)
蘇合香というのは薬の名前だそうです。
琵琶のだらだら~ん、お琴のぽろぽろろ~ん。がたまりませんでした。
これまで平安時代とかの時代劇を見ていて、こんな感じの曲が流れていたなあと思いました。雅楽がモチーフ、いや、雅楽の楽曲だったのかもしれません。
ずーっと聴いていると、平安装束の長谷川一夫さんとか京マチ子さんが御簾の中にいるシーンが勝手に思い浮かんで来ました。変なの。
・越殿楽残楽三返(えんてんらくのこりがくさんべん)
どうもこの曲が神社で流れている有名な曲だそうで(平調の「越殿楽」)、今回は3種類あるうちの黄鐘調だったそうです。
篳篥は音階が狭いので変調ができないので、曲まで変わってしまっているのだとか。
よく知られている(平調の「越殿楽」)ものと全く違うのでお聴きくださいとのことでしたが、全く初めてな私なのでちんぷんかんぷん。
曲が始まっても、先ほどの蘇合香急とどう違うのかサッパリわかりませんでした。
ちょっと違ったのは、おしまいは篳篥と琵琶とお琴になって、いちばん最後はお琴で終わる。そしてかすかにお琴が「たらりらりらぁ~ん」と鳴っていたことですね。
この「たらりらりらぁ~ん」は「輪説(りんぜつ)」といって、後にここからお琴の生田流や山田流などが生まれたらしいです。
ここで、楽器の解説がありました。
ひたすら笙の方がくるくる回してはるなあと思っていたら、温熱器で乾燥させているのだとか。ちょっとでも湿っていると音も悪く、壊れてしまうそうです。一瞬習ってみたいかもと思ったのですが、無理やなと思ったのでした。
龍笛(りゅうてき)は見た目能管そっくりですが(というより原型らしい)、ノドといわれる「ぴやぁーーーーっ」と高い音が出るところがないのだそうです。かすかにメロディーを奏でていて、良い音だと思いました。
篳篥は2つのパーツでできていて、葦(よし)でできたリード部分で音がでるのだとか。「塩梅(えんばい)」といって、穴を押さえず、息の強弱などの技法で音が上がったり下がったりできるのだとか。演奏中ほっぺたがものすごく膨らんでいたので、きっと大変な楽器なんだろうなあと思いました。
琵琶はいろんな木材でできていてかなり高価なものだそうです。バチを入れるケースみたいなのが本体についているのが気になりました。薩摩琵琶とかどうなんやろう。
箏は普段目にする爪が違うのが気になりました。爪は竹でできていて、それを革を巻いたものを指貫みたいな感じで指の先を覆っていました。
・西王楽破(さいおうらくのは)
短い曲でしたが、時おり笛の高い音が聴こえて聴きやすい曲だと思いました。
でもあんまり違いがよくわからない
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15分休憩
■舞楽(ぶがく)
楽器の方は上手下手に4人ずつ別れて、上手は打楽器、下手は管楽器。
舞楽は左方(さほう)の舞と右方(うほう)の舞に別れているそうです。左方は伝来が中国系のもの、右方は朝鮮系のものだそうです。
右足から出てとかなんでも右から、左からとか決まっているのだとか。
今回は右方の舞をされるとのこと。
・貴徳(きとく)右方の舞
中国の漢の時代の匈奴がどうのこうのというお話からできた舞だそうで、中国史に弱い私はまたちんぷんかんぷん。
先ほどまでの龍笛とは違うもう少し高い音の笛(解説書によると高麗笛)の音から始まりました。
笙や篳篥、鼓のお化けみたいな(解説書によると三の鼓)鼓笛隊の太鼓のような「たたたたたたん」の音、太鼓の「どおーん」、一緒にかすかに聴こえる鉦鼓の「かかん」という音。それにあわせて、シルクロードの「なんちゃらスタン」の国の方のような白人系の大きなお面をかぶった方が槍を持って登場。
中国というかシルクロードというか、正倉院の宝物殿から出てきた人みたい(なんじゃそりゃ)。お髭も眉毛も白くてふっさふさ。
全体に緑系。イメージとしたら赤だったので、なんだか新鮮でした。
いろいろ重ね着してはるみたいで暑そう。
曲がゆったりすると、ゆったり舞い、激しくなると槍を持って四方に駆け寄り、歌舞伎舞踊でもお能でもない全く初めての踊りでした。(あたりまえですが)
お面をつけて、きらびやかな装束で舞うあたりは、乱暴ですがお能ちっくかも。
お能を観ていたおかげで、眠くなりませんでした。というより演奏者も舞の方も見ないといけないので結構疲れました(良い意味で)。
4時前終演。
代表の方のご挨拶で会は終了しました。
あっという間の約2時間でした。
また機会があれば聴いてみたいと思います。楽しかったです♪