『ゴジラ』の前売り券買った。
情報が聞こえてしまう前に、早めに観たいな……。
『ゴジラの論理』(小林豊昌、1992年 中経出版)という本を読んだ。
古めの本だけど興味深かった。
「復興した日本を破壊しようとする巨大な怪物に、日本人が日本人だけで対決しなければならない、という一つの命題がゴジラを貫いている」(P.23)
「ゴジラの上陸そのものが、昭和二十年三月十日の「東京大空襲」の再来というべきだろうか。」(P.30)
太平洋戦争後の焦土から、復興し経済成長するさなかにゴジラは現れ、それを破壊する。
経済成長によって豊かな国になれる、という鮮烈な希望を、人々は抱いていた。その希望が打ち砕かれるやもしれないという強烈な不安。それがゴジラの正体かもしれない。
空襲の記憶、焦土の記憶、戦争で命を落とした者たちの記憶。当時を生きる人の記憶が、ゴジラが出現することのリアリティを生み出した。
この現代に――ずるずるとした起伏のない日常が続く世界に、ゴジラは出現できるんだろうか?
「かつて、絶望をかかえた巨大な怪獣が、人の心に棲んでいた時代があった」……ということだけしか描けない、ぬけがらのゴジラしか現出させられないんじゃないだろうか……。
名前が同じゴジラだからといって、背負っている情念まで同じでなければならない、という決まりも無いんだけどさ。
いったい、現代のゴジラは、いかなる必然性をもって人間の前に姿を現すのだろう。
それが気になるのだ。
情報が聞こえてしまう前に、早めに観たいな……。
『ゴジラの論理』(小林豊昌、1992年 中経出版)という本を読んだ。
古めの本だけど興味深かった。
「復興した日本を破壊しようとする巨大な怪物に、日本人が日本人だけで対決しなければならない、という一つの命題がゴジラを貫いている」(P.23)
「ゴジラの上陸そのものが、昭和二十年三月十日の「東京大空襲」の再来というべきだろうか。」(P.30)
太平洋戦争後の焦土から、復興し経済成長するさなかにゴジラは現れ、それを破壊する。
経済成長によって豊かな国になれる、という鮮烈な希望を、人々は抱いていた。その希望が打ち砕かれるやもしれないという強烈な不安。それがゴジラの正体かもしれない。
空襲の記憶、焦土の記憶、戦争で命を落とした者たちの記憶。当時を生きる人の記憶が、ゴジラが出現することのリアリティを生み出した。
この現代に――ずるずるとした起伏のない日常が続く世界に、ゴジラは出現できるんだろうか?
「かつて、絶望をかかえた巨大な怪獣が、人の心に棲んでいた時代があった」……ということだけしか描けない、ぬけがらのゴジラしか現出させられないんじゃないだろうか……。
名前が同じゴジラだからといって、背負っている情念まで同じでなければならない、という決まりも無いんだけどさ。
いったい、現代のゴジラは、いかなる必然性をもって人間の前に姿を現すのだろう。
それが気になるのだ。