サイコパス☆ランチ

40代の新米パパ・1級建築士で宅地建物取引士【ゆりかご打法・中川修一朗】が、住宅関連を熱く語る暴走日記

RC基礎(戸建住宅)

2006-01-17 19:03:33 | 建築でバンザイ★
おかげさまで…熱は一日で何とか下がった模様です

久しぶりに建築の話をしないと、料理屋だか予想家だか分からなくなってしまうので(笑)

もう昨年になっちゃうんですね~ 1ヶ月ほど前に触れた住宅の基礎についてのお話で、なぜ【鉄筋】と【コンクリート】を一緒にしたRC造という構造が住宅の基礎で使われているかということについて

それぞれに異なる特性があるのですが、その異なる特性同士をうまく組み合わせたのがRCの考えであり、お互いがカバーし合っているのです。

外部から受ける力(地震や風など)に対抗する力として、鉄筋は主に【引張性】、コンクリートは主に【圧縮性】に優れるといった特性を持っています 
建物は長期に渡る荷重(建物の自重)のみを支えるのみならず、短期的な力(地震や風圧)へも絶えうるものでなければならない為、建物を構成する部材のそれぞれが、その部材にかかる力の引張性・圧縮性いずれにも耐えうる強度を持ってなければなりません 

そこで生まれたのがこのRC構造というものです。今日は小嶋社長の証人喚問もありましたが、一連の建物の鉄筋量が不足しているということは、柱・梁(主に梁かな)いずれも、鉄筋が本来負担するべき力(引張力)を負担できない為、塑性破壊(ガタっと一気に壊れちゃう)をおこしてしまうのです。

もっと細かな話をすると、熱に対して云々…とか、長期のクリープ現象に対して応力の応力負担がどうの…とか、難しいことは色々とあるのですが、ようは木造の住宅でも、基礎の部分はRCを使うことで、今までよりも地震などに対して強い力を発揮するようになったということです

人間が編み出した新しい【素材】によって、建築物は今までできなかった規模の物も建てる事ができるようになりました。

つい半世紀前までは、日本の家屋のトータルで見ると、基礎でRC構造を使っていたなんてごく少数だったのですから…