プロポーズ小作戦40
垂直上昇機を手配したのはナナリーだが実質的には、白の宰相シュナイゼルである。
なんとなくナナリーに乗せられて飛び出してみたが、さて、落ちついて考えると無意味ではないかと思う。
星刻は天子とのラブラブ電話(専用電話)には出ないが、公的な報告は毎日定時にされている。
連絡したければ簡単にできるはずだ。
ただし、女官に聞いたところではいつも御簾越しの報告で顔を見せないという。
それでは星刻本人がどうか確認できまい。
ジノはそう思ったが、教えてくれた女官をはじめ朱禁城の者達は疑っていない。
神虎に乗れるのは大司馬だけですから。
それについてジノは何も言わなかった。シュミレーションではあったがジノは神虎に乗っている。シュミレーションマシンを作ったのはラクシャータだから本物の神虎と変わらないはずだ。
それに少なくとも5人は、神虎に乗れるパイロットの名をジノは上げることができる。性能を生かして戦えるかを無視すれば候補はさらに増える。
もし、星刻が神虎に乗っていないなら彼はどこにいるのか?
あるいは自分をわざわざ新型機まで手配して飛ばすのは、星刻に何か異変があり、それを中華には知らせたくないからではないか。教えたくないのは星刻の都合よりシュナイゼルの思惑ではないか。
そこまで考えて、ジノは機体を加速した。副パイロット席で太陽を写し取った色のオレンジが少し揺れた。
垂直上昇機を手配したのはナナリーだが実質的には、白の宰相シュナイゼルである。
なんとなくナナリーに乗せられて飛び出してみたが、さて、落ちついて考えると無意味ではないかと思う。
星刻は天子とのラブラブ電話(専用電話)には出ないが、公的な報告は毎日定時にされている。
連絡したければ簡単にできるはずだ。
ただし、女官に聞いたところではいつも御簾越しの報告で顔を見せないという。
それでは星刻本人がどうか確認できまい。
ジノはそう思ったが、教えてくれた女官をはじめ朱禁城の者達は疑っていない。
神虎に乗れるのは大司馬だけですから。
それについてジノは何も言わなかった。シュミレーションではあったがジノは神虎に乗っている。シュミレーションマシンを作ったのはラクシャータだから本物の神虎と変わらないはずだ。
それに少なくとも5人は、神虎に乗れるパイロットの名をジノは上げることができる。性能を生かして戦えるかを無視すれば候補はさらに増える。
もし、星刻が神虎に乗っていないなら彼はどこにいるのか?
あるいは自分をわざわざ新型機まで手配して飛ばすのは、星刻に何か異変があり、それを中華には知らせたくないからではないか。教えたくないのは星刻の都合よりシュナイゼルの思惑ではないか。
そこまで考えて、ジノは機体を加速した。副パイロット席で太陽を写し取った色のオレンジが少し揺れた。