東京地方で3年ぶりの木枯し1号
毛布を掛け始めました。
兼題:冬
味噌煮込みうどん「ふうふう」冬に入る
気はこころやさしく小豆冬至粥
綿虫や消音で観る「冬の旅」
快晴だ由布岳だ冬大成果
半袖の介護職員冬に入る
名にし負ふ烏城の松の冬構
ブギウギと俄に浮かれ冬に入る
冬の水地に貼りついた雲の影
弟と納骨のこと冬あたたか
俳号はみんな旧姓冬うらら
浪の音風の音みな冬めける
四画の画数の文字冬に入る
初冬晴れ筑波・男体・浅間見え
冬館森の奥にて幾星霜
冬夕焼の奥に幼年の日の母
冬銀河不意に零るる詩語の音
飲み干せば残る苦さや冬の虹
豹柄の決まるマヌカン冬来る
冬に入り餃子の説明書きを読む
未成線奥の隧道冬ざるる
初冬を六歩で歩くをとこかな
立冬や能面の紐新しく
テーマ:高い
青春は高度成長期木の葉髪
うす雲を抜けだす一機帰り花
七五三高い高いと肩車
パックの秋刀魚二尾で九百円えーっ!
下がりつつまた下がりつつ神の旅
寒暖差探索サンタ算段か
雁渡る棒高跳は新記録
故郷の山高きかな白ばんば
冬晴や天に一番近い山
皇帝ダリア老いて初冬の志
撮るよ撮る鴉も一ト声七五三
青空へ旗揚げ秋のバスツアー
寒暁のアリア震える星の影
石仏に秋のなごりの空がある
暖冬といえど電気を消し歩く
跳し子の丈より高き冬囲
鳥高し落葉の赤と黄に見惚れ
庭みかん天辺の実は誰のもの
天を衝く皇帝ダリア孤高なり
冬落暉廃車の山へなお廃車
落葉してメタセコイアの高さかな
凩や鳶高く鳴く磨崖仏
雑詠
お手玉の昭和ちゃぐちゃぐ日短
きな臭きニュースに目覚む返り花
くり返し裂ける傷口神の留守
スマす陸亀の子の眼がクリスマス
ばらの虫そつと殺しぬ神の留守
ひだまりに蹴りこむ冬のまるい石
真っ直ぐに育つ杉の木時雨来る
異変多々ありし野球(ノボール)冬に入る
下駄音のきれいに揃う七五三
寛解の五臓六腑に温め酒
師走のポケットの指先のほつれ
時雨虹龍神天に昇り立つ
小春日やフォークギターの弾き語り
人の物は私(わたくし)の物泡立草
大根干す戦地の嗚咽遠くして
単線の鉄路は秋の真ん中へ
男にも賞味期限あり温め酒
潮騒や木枯に乗り父が来る
冬桜アンソロジーを歩き読み
膝掛けしてよいしょと座る吾が定席
負の歴史償えぬまま冬の乱
文化の日意味は知らない方がよい
★選句要領
選句数6句(うち特選1句)
締切 11月22日(水)24時
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★当番はまきえっとです(選句送付先メルアド)
makietto@nifty.com
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