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熊本市内でもわずかだが、屋根や車が白くなっていた。
連日最低気温が0度近辺。
一日中、暖房器具がフル回転。
あちこち、大雪で大変だったよう。
思い出してみると、毎年2月の第一日曜日は別府大分毎日マラソンが行われ、40年ほど前の大会ではいつも雪を抱いた鶴見岳や由布岳をバックに選手たちが走っていた。
この時期の寒波は当たり前だったのだ・・・・。
次の連休明けには、最高気温はふたけたに届きそう。
それでは句会の結果発表。。。(2回に分けて)
結果発表
汚れなき冬青空の乗る地球 幹夫
〇(瞳人)眼下はケガレばかりだ
〇(珠子)そうか、青空は地球に乗っているのか。汚れた地球の上に乗る汚れなき青空。
〇(アダー女)冬の冴えきった真っ青な空を乗せた地球。地球の汚れが余計気になります。
◯(道人)写真のような片田舎の空はまさにこの句の世界。
〇(まきえっと)せめて空だけは汚れがないことを祈ります。
〇(春生)大景を美しく詠出しました。
〇(宙虫)この青空は信じていいのだろうか?
落第を唸る寝汗やこの時分 瞳人
〇(めたもん)夢のあと目が覚めてホッとする。もうずいぶん昔のことなのに。大きな人生のドラマかと…。
少年たちの残影駆ける村みぞれ 宙虫
〇(珠子)例えば、昭和のいがぐり坊主の少年たちの残影。刈り取られたあとの田んぼで野球をしたり、雪の中を転げまわったりした時代の残影。
〇(めたもん)部活でしょうか。みぞれの村を少年たちが駆けていく影。元気づけられます。
〇(あちゃこ)少年たちの残影という発想が効いています。
◎ (アゼリア) 過疎の村の寂しさがよく描かれていると思います。
一瞥し寒猿の過ぐ道の駅 アゼリア
〇(めたもん)野生の猿は目を合わせると攻撃してくるとか。猿の視線は強く印象的で、確かに一瞥という感じです。
〇(仙翁)猿のいそうなありそうな景色、いいですね。
〇(ちせい)「一瞥し」に猿のソウルが感じられるような気がしました。
鼈(すっぽん)の居るはず鍋にしたなんて 藤三彩
〇(泉)ユーモラスな俳句だと思います。
冬暁や紙の新聞なくなる日 カンナ
〇(幹夫)寒い朝、日の出とともに、朝刊が届いた。さて、世の中はオールドメディアからSNSに。キャッスレス、そしてペーパーレスの時代に。
〇(瞳人)無くなることはないでしょう、虚報好きの粗悪紙が淘汰されるだけです
〇(泉)最近は新聞を読みませんからね。
◯(道人)少子高齢化・ネット社会がこんな山の中にまで。
◯ (アゼリア) 確かに新聞の役割は段々減っていると思いますが、朝の新聞の匂い、一枚ずつ捲る楽しみなどなくなったら寂しいと思います。
◎(藤三彩)夕刊から発行を辞めるそうだ。一から三月まで新規に購読契約をしたがスーパーのチラシは助かる
二ン月のがらんとトラックターミナル アネモネ
〇(まきえっと)二月、八月は閑散期といいますね。
本流へはしる水音笹子鳴く 珠子
◯(道人)早春の山深い村寒村の風情がよく伝わってくる。
〇(幹夫)素敵な景の中に笹子の地鳴、取り合わせにも共感した。
〇(アネモネ)正統派の句です。
◎(ちせい)姿は見えねどもだったのかもしれませんが、水音との絡みがいいと思いました。
竹藪のざわだつ宿場寒念仏 春生
◎(道人)かつての宿場町も道の駅となり、石地蔵も竹藪に囲まれてしまったのかも。ただ寒風の音がするばかり。限界集落への挽歌。
〇(仙翁)奥山の宿場感、が出ていますね。
湧水の音切れぎれに初音かな 道人
〇(卯平)俳句らしい俳句。上五の「音」と「初音」がダブってしまうが。
◎(カンナ)水音と鶯の声、二つの音を一句に詠んだ上手い句だと思います。
〇(宙虫)早春の音を感じる。
冴返る琵琶の音沁みる地震の疵 楊子
深淵のせせらぎに冬の木洩れ日 仙翁
〇(幹夫)木漏れ日が静かに煌めく。
〇(珠子)やや説明調ですが、こういう景を句にしたいなあと思うことは何度もありました。
〇(アダー女)深い深い地の底のせせらぎにも木漏れ日が届いているのですね。美しい。
〇(宙虫)木洩れ日の存在が冷たい冬の世界に小さなやすらぎを。
寒晴やトラックで聞く子の進路 あき子
〇(楊子)「親父、大学合格したよ」「そうか、俺の子にしてはあっぱれだな」
◎(幹夫)明るい未来だ。映像がイメージ出来て共感した。
◎(餡子)良い景だなあ。映画の1シーンを見て居るような感じです。「子」の年代はわかりませんが、成長した我が子にドキッとしたのでしょう。寒晴だから気分は良かったのですね。
〇(カンナ)冬晴れの田園風景に、トラックの親子が浮かびます。
◎(珠子)自己表現の苦手な父と子。ハンドルを握りながら、助手席の息子とボソボソとトツトツと。我が家にもそういう子がいました。その子がまたそういう子でして身につまされました。「トラック」という状況設定が秀逸。まるで映画。
◎(アダー女)忙しい父親がトラックの助手席の我が子の進路についての悩みを聞いている。とても温かい父子の関係を感じます。
◎(卯平)トラックを「軽トラ」と読み替えて特選。この軽トラの運転手、つまり詠み手は多分農業などに従事している方であろう。寒晴の午後、詠み手は吾子と野良仕事だろう。そこで休憩中だろうか、子から「進路」先を聞いた詠み手。果たして進路先は何処だろう。この季語で詠み手は吾子を信頼している様子が伺える。
◯(道人)子連れ長距離運転手のドラマ仕立ての句だが、ここはここは「軽トラ」の方がいいかも。
◎(まきえっと)子供の進路の話をするなんて、いいなぁ。
〇(春生)十分納得のゆく報せだったのでしょう。
◯ (アゼリア) ドライバーの激務が良くわかります。
冬暖かトラック野郎の大盛り飯 アダー女
〇(アネモネ)湯気の立つ大盛りのどんぶりが見えてきます。
〇(カンナ)トラック野郎の大盛り飯、いかにもですね。
〇(泉)トラック野郎は食欲旺盛です。
〇(藤三彩)トラック野郎の世代も老いるが食欲は達者
枯野原上下水道埋められて 泉
〇(ちせい)埋設されて行く水道管。枯野原と言う生き証人。枯野原を擬人化したようなニュアンスを感じました。
大寒の裏切り山は子を宿し ちせい
〇(楊子)寒寒とした山の動物たちにも生は宿る。それが自然のいとなみなのだろう。裏切りという強い言葉がストンと落ちる。
〇(あき子)壮大な春のドラマが始まる気配。
地を走る野風山風春よ来い あちゃこ
二ン月の空をくすぐるヘリの音 めたもん
〇(幹夫)ヘリコプターの飛ぶ音を「空をくすぐる」としたところが気に入った。結構「二月」も適っている。
大寒の三度目読了「点と線」 卯平
◎(泉)推理小説の金字塔ですね。
〇(藤三彩)昭和三十年代の闇。また松本清張を読み返そうかな
さり気なきハンドル捌き春動く まきえっと
〇(餡子)トラックの運転手さんにも、色々な方がいらっしゃいます。乱暴な方も。でも本当に優しい方も。さり気なき・・が良いですね。
◎(仙翁)慣れた運転、変わる景色、いいですね。
覗き込む谷に石蹴り枯尾花 あき子
〇(めたもん)渓谷に残る枯尾花。「覗き込む谷に石蹴る」傍にある枯尾花。季語として、景だけではなく、作者の心理、状況を暗示しています。
〇(あちゃこ)谷へ石の音が寒々と響く感じが伝わります。
山ノ湯やトラック野郎の息白し 餡子
〇(卯平)山ノ湯は何処だろう。秘境の湯だろうか。しかしトラック野郎が泊まる山ノ湯だとすると秘境でもないかも知れない。息白しが山ノ湯の湯気をも想像させる。
つづく
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