小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第441回小麦句会投句一覧(11月22日選句締切)

2020年11月16日 21時06分03秒 | 15日句会

こんばんは。
天気がよいので、毎日布団を干しています。

兼題:来
来訪のチャイムくぐもる冬夕焼け  
冬来る患者の増えた整骨院 
来ましたわ包まり丸く綿しまき  
大根煮の湯気に浮き来る顔尽きず   
冬来るといよよ眠たき朝の床 
新聞の湿りし重さ冬が来る       
来る年はコロナの濃霧晴らしたし  
ほの白く朝刊届く冬来ると   
手から鳩飛び出す手品小鳥来る   
紅葉散る峠誰もが風来坊  
小鳥来るこの世は仮面舞踏会      
夜半の冬来来軒の灯が消える  
姉の来てあれやこれやと年用意  
にぎやかに餌台に朝のひよどり来   
金具には二種類耐震冬来たる    
時来ればみな一人ゆく冬青空  
来々軒の暖簾はずされ冬夕焼   
鶴来る背中丸める人の上  
菩提寺の小さき如来山眠る   
立冬の二重まぶたの如来かな  
冬来る大魚を捌く銀の水  
白鳥もロケ隊も来て過疎進む      

テーマ:かさかさ
かさこそと埋もれる棲み処蟇穴に   
霜月の水を吸い込む植木鉢  
しらじらと枯れては秋の麒麟草   
阿りの自嘲の貌や冬薔薇 
フェルトペン掠れる音に冬が来る  
かさかさの皮膚に血豆が鴨の陣   
ささくれをひょいと噛む癖雪ばんば  
妣に似る女に息呑む落葉道       
原稿に走るペン先冬始め  
古靴をかさかさ鳴らす落葉道 
あかぎれや母の使いし洗濯板 
枯れ菊は震えはらりと折られけり  
十一月の林や内耳の乾く音    
青春は銀杏落葉の並木みち 
雁瘡や仄かにのこる蒙古斑   
大根干し逆さかさかさ思慕恋だ  
抜け道の奥の奥まで草紅葉       
北風に耐えてかさかさ干大根  
かさかさと十一月を葉が逃げる   
くちびるに触れるくちびる松ぼくり  
木枯らしにはや荒れ初めし足の裏  
落葉踏む山路の果ての雲近く      

雑詠
きつかけはささいなけんか冬怒涛  
センサーで測る生命や冬籠  
樅大樹時雨の街へ背を押され  
ももいろの刻落とす砂小六月  
下水道の敷設の工事冬ざるる    
軽トラに遺品積み込む冬欅 
弧を描き空を孤高に鷹渡る 
枯蓮水面に日矢の屈折す  
五センチのブロッコリーの深き森    
山茶花のお喋りはメゾソプラノか   
シャンシャンの帰る日見送る山に雪 
初柚子の香り欲しさに爪立てる  
硝子窓紋付鳥は腹を見せ        
喪の一葉をさめ狭庭の柿取りに 
誰そ彼や夫が一人で貼る障子   
ダーウィンの髭や動かぬ冬の蝿  
天空を指さす騎士や神無月 
凍てし留守うどん問答する姉弟  
夢のまま消える夢あり返り花   
木枯一号ラジオにTake the A-train   
予報外れ底抜けの空布団干す      
冷やかに一人介護のひと眠り 

★選句要領
 
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
 
★締切
11月22日(日)24時
 
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com



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