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『立(た)つ鳥(とり)跡(あと)を濁(にご)さず』[=後を~]
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立ち去る者は、自分が居た跡を見苦しくないように、良く始末しなければならない。また、退き際が潔(いさぎよ)く綺麗であること。 用例:日葡辞書「タツトリモアトヲニゴサヌ」
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類:●鷺は立てども後を濁さず●飛ぶ鳥後を濁さず
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反:●旅の恥は掻き捨て●後は野となれ山となれ●旅の恥は弁慶状
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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真剣に取り組む
大相撲は相変わらずの人気である。私はその勝負が一瞬の間に決まるというところが好きである。力士の人たちは、その一瞬の勝負のために、毎日朝早くから夜おそくまで文字通り血のにじむような鍛錬をし、稽古にはげんでいる。そしてその成果を土俵の上で一瞬の間に出し尽そうというわけだ。われわれも、いま自分の担当している仕事を本業として、これに打ち込んでいるだろうか。大相撲の人気というものの裏には、日夜稽古にはげむ力士の姿があることを思って、われわれもまた、自分の人生、自分の本業というものに対して日々真剣に取り組んでゆきたいものである。