昨日は鴻巣の教室から、雷雲を追いかけての帰宅となった。
今日からは厳しい暑さが続きそうだ。
いよいよ夏本番という所か。
さて、こんな暑い夏にぴったりのアルバムを2枚紹介したい。
清水靖晃のテナーサキソフォンによるバッハ無伴奏チェロ組曲全曲である。
一枚目(組曲1-3番 VICP-235)は’96年発売だからもう十年以上前になる。
発売当時は確か「ヒーリング・ミュージック」という言葉が盛んに使われた時代だったと思う。
バブル崩壊後殺伐としたニュースが飛び交う社会でみんなが「癒し」を必要とし出した頃。
発売当初も何かのTV CM に使われていたと思う。
初めて聞いた感想を、当時務めていたCD 販売会社の情報誌にレビューを書いたのを覚えている。
「こんなのもアリなんだ、これでも良いんだ...。」と言った感じを受けた。
それから’99年に、4-6番(VICP-60887)が出てずっと「買わなくちゃ...」と、気になっていたのだがついに先日
こちらの方も手に入れた。
最近もまたCMに使われている旨のシールが外側のシュリンク(包装ビニール)に貼ってあった。
確かNikonのコンパクトカメラだったかな。
こちらも発売から10年近いのに廃盤の憂き目に遭わず注文で入手可能だった。
さて、肝心の中身だが、これは実際に聴いて確かめてほしい。
「ヒーリング」どころかサキソフォン一丁で大まじめにバッハに対決した内容に惹き付けられる。
電子的なエコーを使わず、自然の残響ー大谷石の採掘場や鉱山の空洞、世界的に有名な音楽施設などー
を巧に味方にして新たなバッハ演奏の可能性を発見させてくれている。
しかし、難しい事はとりあえず置いておこう。
クーラーの効いた部屋でビール片手に...聴けば良いのだ。
是非、ボリュームを上げて聴いて頂きたい。