奈良盆地のほぼ真ん中、田原本町に鏡作神社という一風変わった神社がある。正式な名称は鏡作座天照御魂神社(鏡作りにいますあまてるみたま神社)という。社伝によれば1700年前に創建されたらしい。
社の縁起書によれば、祭神は天糠戸命、天照国照彦火明命、石凝姥命の三柱であり、石凝姥命は、天岩戸から顔を出した時に使った鏡を作ったという。またこの辺りには鏡作り職人が多数住んでいたらしい。
この神社、拝殿の前が石の柵で囲われている。また、拝殿の中に灯りが見える。近づいて中を覗くと、正面に鏡が据えられ、照明を反射していた。
これも説明文を読むと、発掘された最大の鏡、内行花文八葉鏡(国宝)のレプリカだとのことだ。通常は裏側を展示するが、こうして鏡面を見せているのは珍しい。
またこの神社では、本殿前に入ることもできた。
最後にもう一度、神社の入口に戻ってみたところ、石の柵に有名なガラス会社の文字が刻まれていた。日本板硝子は反対側にある。
どうやって寄付を集めたのだろうか、しょうもないことを考えながら帰途についた。