きーたはうす

ウチノコわんにゃん日記です。
懲りない私のレッスン日記&つれづれも兼ねております。
ご容赦を。。

きもの自在を読んで

2009-04-02 | きもの本
著者の鶴見和子さんはまったく存じませんでした。
鶴見和子さんは社会学者で、すでに亡くなられていますが、日常のほとんどを着物で過ごされていたそうです。

ところどころに掲載されている写真の中で、芭蕉布の雨コートに目を奪われました。

昨年、沖縄大宜味村の喜如嘉の芭蕉布会館を訪れました。その時、会館の方が「芭蕉布の生産数が激減しており、前日やっと舞踏家の方へ納めることができました」と話しておられました。平良敏子さんが若い職人さんたち(お弟子さん?)といっしょに熱心に仕事をしておられた姿が忘れられません。芭蕉布の現状は厳しいものでしたが、会館では猫がちょこんと座っていてやさしい空気が流れていました。

そんな貴重な芭蕉布が雨コートになっていて、その芭蕉布がお父様からのプレゼントというエピソードが素敵です。

なぜか向田邦子さんがお父様の沖縄土産だった「きっぱん」が好物だったという話を思い出しました。

父親からプレゼントされた物は数少なくても印象深いものがありますね。

芭蕉布会館
http://www.mapple.net/spots/G04700096801.htm

写真から察するに(えらそうに)着物の好みも着方もきっぱりと軸のぶれない方かと。こだわりもせっそうもない着物初心者が評するのは気がひけます。

世界各地の布を帯や着物に生かしているところは鶴見さんのワールドワイドな活躍を物語っています。実際、日本の国連代表部公使の候補になったこともあるそうです。著者が着物で国際会議に出ている姿をニュースで見たかったです。