2012年5月10日付毎日新聞の記事です。ぜひお読みください!
読んでいてチェルノブイリ原発事故後の状況が繰り返されているような気がしています。
それにしても、日本ではペクチンが放射能(セシウム)排出作用があるとは認められていないことになっていて、ベラルーシで子どもたちに(しかも日本人からの寄付金で)ペクチンサプリを配っている私は複雑な思いをすることが多いのですが、この毎日新聞でははっきりと「セシウムを排出するペクチン」と書かれていて、日本も変わってきている・・・と感じました。
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http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20120510ddm013100011000c.html?fr=rk
<放射性セシウム>子どもを守る食事作りの知恵 野菜、果物多めを習慣に
2012年5月10日(木)13:00
◇酢水、塩水で下処理 続けることで免疫力アップ
食品に含まれる放射性セシウムに、一般食品で1キロあたり100ベクレルの新基準値が適用されて1カ月余り。規制が従来の5倍の厳しさになったため、基準値を超える食品が相次いで見つかり、消費者も不安を募らせている。放射能の子どもへの影響を減らすために、食事作りで何を注意すればよいのか。専門家に聞いた。【小川節子、小島正美】
生活評論家で薬剤師の境野米子さん(64)は、福島市で築160年の古民家を修復し、自然を生かした暮らしや料理を提案してきたが、山間のくぼ地には今もホットスポットが点在する。「フキやタケノコなどの山菜採りも、畑作りもあきらめました」と境野さん。せめて福島の子どもたちにより安全なものを食べさせたいと、このほど「子どもを放射能から守るレシピ77」(コモンズ)を出版した。
食べ物の放射性物質を少しでも減らす方法として、境野さんは(1)調理の工夫(2)メニュー(3)免疫力を高める食べ方――を挙げる。
基準値を超えた主な食材は、牛肉▽山菜、キノコ、木の実▽魚▽海藻▽米のぬかや胚芽――など。検査基準を参考に食材を選べば安心だ。
調理の注意点は、野菜はよく洗い、皮をしっかりむく。2%の酢水に1時間漬け、水を2、3回取り換える。魚や肉は塩水に漬けたり塩漬けで保存し、塩抜きしオーブンで焼く。ゆでるのも効果的だ。
果物にはセシウムを排出するペクチンやカリウムが豊富に含まれる。リンゴ、イチゴ、レモン、オレンジなどは特にお勧め。消化しやすいジュースで飲むと効果的だ。
カリウム、ビタミン、ミネラル、アミノ酸が多く含まれる野菜も良い。お勧めのメニューは、五目おこわやラタトゥイユ、温野菜の盛り合わせや切り干しダイコン炒めなどだ。
境野さんは「基本はいかに免疫力をアップさせるか。脂肪や塩分、砂糖は控えめに。野菜、果物、海藻類、ナッツ類をバランスよく食べてほしい」とアドバイスする。
*
「低線量の放射線被ばくでは、傷ついた遺伝子の修復活動や、細胞の掃除(アポトーシス)が行われるので、神経質になる必要はない。むしろ、放射能と闘う食習慣を実践し、がんや生活習慣病の予防をしてほしい」
福島県郡山市で婦人科・心療内科「ロマリンダクリニック」を開業する富永国比古医師は「穀菜果食」を勧める。精白していない穀類を主食とし、野菜や果物を多く取る食生活のこと。基本は(1)減塩(2)油脂・動物性たんぱく質は控えめに(3)大豆など植物性たんぱく質を多く(4)穀類は玄米や全粒粉(5)新鮮な生野菜、果物(6)酒、カフェイン、たばこ、砂糖は控える――などだ。
また、富永さんは心療内科医の立場から「福島県民が直面している深刻な問題は、原発事故によってもたらされた心の傷であり、分断された『人間の絆』です。母子が県外に避難して家族が離ればなれになったり、放射能のリスクに対する考え方の違いから家庭内の争いが増えたり。離婚した人も少なくありません」と話す。
患者の中には、原発事故の影響で将来が見えず、無力感、喪失感を訴える人が増えているという。がれきの受け入れ反対や、福島の農産物の拒否などが、追い打ちをかけているのではないかと指摘する。
「福島の人たちを忘れてほしくない。今こそ、傷ついている人を見捨てない文化が必要とされています」
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◇食品中の放射性セシウムの新基準値
食品中の放射性セシウムの新基準値は4月から適用された。暫定規制値が適用されていた3月末までは、全国で検査された13万6975件のうち、1204件(約0・9%)が規制値を超えていたが、新基準値適用後の1カ月間をみると、検査された1万3867件のうち350件(約2・5%)が基準値を超えた。約4割は福島産で、次いで宮城、茨城、栃木が目立つ。基準値超えの品目は、ヒラメ、ウグイなどの魚と山菜、キノコに集中している。
読んでいてチェルノブイリ原発事故後の状況が繰り返されているような気がしています。
それにしても、日本ではペクチンが放射能(セシウム)排出作用があるとは認められていないことになっていて、ベラルーシで子どもたちに(しかも日本人からの寄付金で)ペクチンサプリを配っている私は複雑な思いをすることが多いのですが、この毎日新聞でははっきりと「セシウムを排出するペクチン」と書かれていて、日本も変わってきている・・・と感じました。
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http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20120510ddm013100011000c.html?fr=rk
<放射性セシウム>子どもを守る食事作りの知恵 野菜、果物多めを習慣に
2012年5月10日(木)13:00
◇酢水、塩水で下処理 続けることで免疫力アップ
食品に含まれる放射性セシウムに、一般食品で1キロあたり100ベクレルの新基準値が適用されて1カ月余り。規制が従来の5倍の厳しさになったため、基準値を超える食品が相次いで見つかり、消費者も不安を募らせている。放射能の子どもへの影響を減らすために、食事作りで何を注意すればよいのか。専門家に聞いた。【小川節子、小島正美】
生活評論家で薬剤師の境野米子さん(64)は、福島市で築160年の古民家を修復し、自然を生かした暮らしや料理を提案してきたが、山間のくぼ地には今もホットスポットが点在する。「フキやタケノコなどの山菜採りも、畑作りもあきらめました」と境野さん。せめて福島の子どもたちにより安全なものを食べさせたいと、このほど「子どもを放射能から守るレシピ77」(コモンズ)を出版した。
食べ物の放射性物質を少しでも減らす方法として、境野さんは(1)調理の工夫(2)メニュー(3)免疫力を高める食べ方――を挙げる。
基準値を超えた主な食材は、牛肉▽山菜、キノコ、木の実▽魚▽海藻▽米のぬかや胚芽――など。検査基準を参考に食材を選べば安心だ。
調理の注意点は、野菜はよく洗い、皮をしっかりむく。2%の酢水に1時間漬け、水を2、3回取り換える。魚や肉は塩水に漬けたり塩漬けで保存し、塩抜きしオーブンで焼く。ゆでるのも効果的だ。
果物にはセシウムを排出するペクチンやカリウムが豊富に含まれる。リンゴ、イチゴ、レモン、オレンジなどは特にお勧め。消化しやすいジュースで飲むと効果的だ。
カリウム、ビタミン、ミネラル、アミノ酸が多く含まれる野菜も良い。お勧めのメニューは、五目おこわやラタトゥイユ、温野菜の盛り合わせや切り干しダイコン炒めなどだ。
境野さんは「基本はいかに免疫力をアップさせるか。脂肪や塩分、砂糖は控えめに。野菜、果物、海藻類、ナッツ類をバランスよく食べてほしい」とアドバイスする。
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「低線量の放射線被ばくでは、傷ついた遺伝子の修復活動や、細胞の掃除(アポトーシス)が行われるので、神経質になる必要はない。むしろ、放射能と闘う食習慣を実践し、がんや生活習慣病の予防をしてほしい」
福島県郡山市で婦人科・心療内科「ロマリンダクリニック」を開業する富永国比古医師は「穀菜果食」を勧める。精白していない穀類を主食とし、野菜や果物を多く取る食生活のこと。基本は(1)減塩(2)油脂・動物性たんぱく質は控えめに(3)大豆など植物性たんぱく質を多く(4)穀類は玄米や全粒粉(5)新鮮な生野菜、果物(6)酒、カフェイン、たばこ、砂糖は控える――などだ。
また、富永さんは心療内科医の立場から「福島県民が直面している深刻な問題は、原発事故によってもたらされた心の傷であり、分断された『人間の絆』です。母子が県外に避難して家族が離ればなれになったり、放射能のリスクに対する考え方の違いから家庭内の争いが増えたり。離婚した人も少なくありません」と話す。
患者の中には、原発事故の影響で将来が見えず、無力感、喪失感を訴える人が増えているという。がれきの受け入れ反対や、福島の農産物の拒否などが、追い打ちをかけているのではないかと指摘する。
「福島の人たちを忘れてほしくない。今こそ、傷ついている人を見捨てない文化が必要とされています」
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◇食品中の放射性セシウムの新基準値
食品中の放射性セシウムの新基準値は4月から適用された。暫定規制値が適用されていた3月末までは、全国で検査された13万6975件のうち、1204件(約0・9%)が規制値を超えていたが、新基準値適用後の1カ月間をみると、検査された1万3867件のうち350件(約2・5%)が基準値を超えた。約4割は福島産で、次いで宮城、茨城、栃木が目立つ。基準値超えの品目は、ヒラメ、ウグイなどの魚と山菜、キノコに集中している。