ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト2(セルロース)&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第134回」

2012-05-28 |   ビタペクト配布活動
 5月28日にビタペクトTと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第134回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回も子どもたちにビタペクトTを渡すことができませんでした。代わりにペクチン配合セルロースを配布しました。
 以前のこの活動でもセルロースをビタペクトTの代わりに子どもたちに渡したことがあります。
 詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 133回目に当たるチロ基金の活動「ビタペクト2無料配布」について。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c5c13bdc865c7071c69c29024464ff6d


 チロ基金の活動「ビタペクト2(セルロース)『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第123回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/b70d590afa565bd909875ae3aae13527


 ペクチン配合セルロースについてはこちらです。
ペクチン配合セルロースについて (1)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


ペクチン配合セルロースについて (2)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5d48a74eef693b9246d188dfa277d076


ペクチン配合セルロースについて (3)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/33089b7659d42b742cf36a33deba21ad



 ビタペクトTを製造しているベルラド研究所側の事情により、現在ビタペクトTの製造が休止しています。さらに現在のところ在庫もありません。
 しかしチロ基金としては子どもたちに何もあげないよりは、ペクチン配合セルロースを渡すほうがいいと考え、今回はビタペクトTの代わりに「ペクチン入りセルロース・ツルコケモモ」(250グラム入り)6個をSOS子ども村にて保養滞在している家族に渡しましたのでご報告いたします。
 これでチロ基金が今までに子どもたちに渡したペクチン入りセルロースは合計26個になりました。
 ペクチン入りセルロースは250グラム入りで、ビタペクトTは152グラム入りです。そのためペクチン入りセルロースを子どもたちにあげるときには1個で2人分として渡しています。

 また「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。これで今までに配布した「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1730部となりました。
  
 今回で通算144回目の配布となりました。延べ人数ですが、1730家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(WBCによる測定、ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


 
 今回は2家族がブレスト州ピンスク(チェルノブイリ原発から約280キロ)、ならびにその周辺地域から保養に来ていました。


 (家族A)
 この家族は2007年にも保養滞在していたことがあります。そのときのようすはこちらをご覧ください。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第67回」(家族A)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/27b099d7ae72e54b70e05eba41b999c7


 ブレスト州ピンスク地区にあるブリカ・ゴロジシェンスカヤから来た家族。お母さんが3人の養子や知人の子ども3人をつれて来ていました。それぞれの体内放射能値はこのとおりでした。○印の子どもにセルロースを配布しました。

母親(チェルノブイリ原発事故発生時22歳)10ベクレル → 20ベクレル ○
男子(13歳)29ベクレル ○
男子(12歳)29ベクレル ○ → 28ベクレル ○
男子(10歳)10ベクレル → 21ベクレル ○
男子(17歳)17ベクレル ○
男子(14歳)30ベクレル ○
女子(12歳)35ベクレル ○

 このうち17歳男子、14歳男子、12歳女子は兄弟です。ピンスク市から6キロのガレボという町で暮らしています。
 12歳男子と10歳男子も兄弟で、養子となっていますが、2007年にも保養滞在していたので、前回の測定結果も載せました。 
  
 子どもたちは特に持病などはない、というお話でした。13歳の男子は斜視でしたが、治ってきたそうです。
 養子の子どもたちは引き取られてきた当初は情緒不安定だったり、免疫力が低下していたのか、弱々しい感じだったのですが、しばらく養親の元で過ごしていると、落ち着いてきてだんだん元気になってくるそうです。


(家族B)

 この家族は10年前にSOS子ども村に保養に来ていましたが、当時はまだチロ基金がSOS子ども村とこの活動を始めていませんでしたので、データなどはありません。
 お母さんが子ども6人を連れてきていました。それぞれの体内放射能値はこのとおりでした。○印の子どもにセルロースを配布しました。

母親(チェルノブイリ原発事故発生時27歳) 9ベクレル
男子 (8歳)25ベクレル ○
女子(12歳)37ベクレル ○
男子 (8歳)26ベクレル ○
男子(11歳)23ベクレル ○
女子 (7歳)29ベクレル ○
女子(11歳)19ベクレル ○ → 0ベクレル

 このうち12歳女子、8歳男子は兄弟です。この2人と11歳男子はピンスク市から25キロのところにあるボキニチから来ていました。
 7歳の女の子はミンスク(チェルノブイリ原発から約350キロ)から来ていました。どうしてかと言うと、本当はピンスクから男の子が1人保養に行く予定だったのですが、事情があってその子どもは行けないことになりました。しかし1人分の穴が開いてしまうのはもったいないので、このお母さんの知り合いの子ども(多子家庭の子ども)であるこの7歳の女の子が代わりに行くことになったのです。
 測定してみたら、高い値だったので、今回保養に行けてよかった、と思いました。

 また11歳の女子は他の引率のお母さんと2010年に保養に来ています。そのときのようすはこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第105回」(家族A 当時は9歳)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/7437295375f3748d57670e7dad042869


 この女の子だけ、今回0ベクレルだったので、本人も「今回はペクチンを飲まなくていい。」と喜んでいました。

 子どもたちは持病などなく健康ということです。ボキニチから来ていた8歳の男の子は、斜視がひどくなってきたので1年前手術を受け、よくなったということでした。
 養子の8歳の男の子は口の周囲にアレルギーと思われる吹き出物ができたのですが、医者に連れて行っても何が原因なのか分からないままになっています。
 
 今回も子どもたちにプレゼントを、と思っていたのですが、うっかりしてまとめて入れていた袋を忘れてしまいました。
 でも子どもたちはまだ保養滞在を続けていますので、帰宅する前にまたSOS子ども村に届けに行こうと思っています。
(ドン臭くてすみません。) 

 画像は記念撮影のようすです。恥ずかしがって逃げてしまった男の子が、写っていません。
 (日本でもそうですが、男の子って写真に撮られるの恥ずかしがる子、特に思春期の年齢でいますよねえ。どうしてなんだろう?)

 最後になりましたが、ペクチン配合セルロースの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や手作りのアクリルたわし、カレンダー(1年の約半分が過ぎてしまって申し訳ないです。)などプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

・・・・・・・

 追記です。1週間後、SOS子ども村へ再び行きまして、折り紙用の紙や、アクリルたわし、折鶴などを子どもたちに渡してきました。翌日帰宅予定だったので、遅くなりましたが、プレゼントを渡すのが間に合ってよかったです。やれやれ。