10月19日、予定どおり、ベラルーシの各州から大型バスに乗って、退役軍人や元警官の年金生活者がミンスクに集合しました。元軍人が多いので、男性がほとんどです。軍服を着ている人もいます。
そしてミンスクの年金生活者が3週連続の月曜日のデモ行進を始めました。こちらは女性が多いです。
両者のデモ行進はミンスク市内中心部、中央郵便局付近でですれちがいました。おじいさん対おばあさんといった様相です。
政府派デモ集会は国旗を掲げていますが、シュプレヒコールは特に上がらず、音楽だけが流れています。
政府派デモ行進に対して反政府派デモの参加者は「(暴力的な治安部隊を支持するあなたたちは)恥知らずだ! 裏切り者!」などと抗議しています。
政府派のほうは、内務省の号令に従って各地方から寄せ集められたせいか、黙々と行進しているように見えます。抗議の声に言い返す声は少ないです。
反政府派デモは先週、治安部隊が高齢者に催涙ガスを吹きかけるといった鎮圧がされましたが、今週、それをひるむことなく参加した人が多く、先週より参加者が増えました。数千人はいるでしょう。
あのニーナさんも白赤白の旗を持って登場!
政府派のデモ参加者国会議事堂前に集合。内務省の方々が、参加に感謝を述べ、大統領への忠誠をうながし、「万歳!」などと声を上げました。
政府派デモ行進では内務省の係員らしき人が、退役軍人に向かって「もう少し歩幅を小さく! もっと詰めてください!」などと号令をかけています。とにかく軍隊式です。
参加者の多くが退役軍人なので号令に従って行進しています。しかし、高齢者なのにマスクをしている人があまりいないうえ、マスクをしていてもあごマスクだったり、鼻はマスクの外に出ていたりとコロナウイルス感染対策は十分ではないようです。
一人の男性(政府派)が一人の女性(反政府派)に向かって「ルカシェンコ大統領は法に則った大統領だ。」と説得しています。
このように高齢者の中に分断があります。
午後1時に集まった政府派デモは勝利広場まで進むと献花して、3時半ごろ終了。また大型バスに乗って解散しました。
反政府派のデモ行進は独立大通りに向かって進んでいきます。ところどころ、「ありがとう、おばあちゃん!」といったプラカードを持った大学生が出迎えています。
ヤクプ・コーラス広場まで来るとボランティアが紅茶などをデモ参加者に振舞いました。
ウォーゲーミング社が社員のうち300人をキエフに移転させました。また500人をリトアニアに移転させる予定だと発表しました。
ベラルーシのIT企業の社員1200人がすでにウクライナへ、800人がポーランドに移転しました。
各大学でも座り込みデモなどが行われています。デモに参加して授業を欠席した場合奨学金を取り消されるという決定に抗議してのデモですが、これに参加して授業を欠席したらやっぱり奨学金を取り消されるのですね。
ビテプスクで手に花を持って平和的なデモに参加していた二人の女性が、花壇の花を抜き取って盗んだ罪により身柄拘束されました。
野党調整評議会メンバーだったリリヤ・ブラソワ氏が今日釈放されましたが、インターネットの使用を禁止されるという条件付きです。また一方、この週末に逮捕されたジャーナリストの裁判が次々と行われ、有罪判決が出ています。
今月25日までに約90人の政治犯が釈放されるでしょうか。