10月29日、全てが昨日から続いています。そして新しい動きもあります。
ベラルーシ医大では朝から、学生の退学処分取り消しを求めて、大学前で人間の鎖を作っています。
昨日退学処分になった女子学生の1人が学長室の前で座り込みデモをしています。
ベラルーシ国立情報ラジオエレクトリック大学では、ある大学の学部長が退職願を出し受理されました。この学部の学生がデモに参加したために退学処分にする書類に署名をしたくないから、というのが本当の理由です。また別の教員がデモに参加したため解雇されました。
複数の大学で、学生の退学処分を決定する書類への署名を拒否した教職員が解雇させられています。
ベラルーシ芸術アカデミーの学生が学長と話し合おうとしましたが、学長は不在、副学長は病気で、話し合いができず、ただ大学前で集まっています。そこへ卒業生が学生を支持するために大勢やってきました。
ミンスク言語学大学、ベラルーシ体育大学、ベラルーシ文化芸術大学前に護送車が到着しました。
ベラルーシ技術大学の学生も退学処分が次々と決定しています。そして同時に男子学生は兵役義務に就くよう指示が出されました。
ベラルーシでは男性は18歳になると兵役義務に就かなくてはいけません。しかし、大学生は卒業してから、などと後回しになります。
退学になったんだから、今すぐ兵役義務につけ、ということです。
・・・で、軍隊で訓練を受けて、治安部隊員にさせるのでしょうか。
ボロブリャヌィ市にある腫瘍学センター(ガン専門病院)の医療従事者たちは人間の鎖を作って、ベラルーシ医大生を支持しています。この大学の卒業生が多く勤務しているからでしょう。
昨日、野党代表に選ばれたラトゥシコ氏(前ヤンカ・クパーラ劇場長。元文化相)が、学生を退学処分にした学長を野党は厳しく制裁すると発表しました。
大統領は近日中に外国の大学の卒業証書はベラルーシ国内では高学歴証明にはならないとする法律を発令する、と発表しました。(大統領の三男はロシアの高校に入学したという噂があります。ロシアの高校を卒業してその後、ロシアの大学に入学したらどうなるのでしょう。)
野党のチハノフスカヤ氏は、デモに参加したことを理由に退学処分になったベラルーシ人の学生を、ポーランドは1000人、リトアニアにあるヨーロッパ人文大学では500人、スロバキアの大学では30人受け入れる用意があると発表しました。
またチェコ、スロベニア、スウェーデン、ノルウェイなどで数百人のベラルーシ人学生の受け入れができるそうです。
グロドノ・ドラマ劇場の俳優たちがストライキに入りました。他の劇場でも、退職する俳優が出てきています。
国立オペラ・バレエ劇場の指揮者、オペラ歌手、第1バイオリン奏者が、勝手に歌を歌ったという理由で解雇されました。
ベラルーシのスポーツ選手1000人が、暴力行為と不法国家に反対する署名運動に署名しました。
(来年の東京五輪のベラルーシ代表選手はどうなるのでしょう・・・。)
3000人の医療従事者が暴力反対と選挙のやり直しを求める署名をしました。
ミンスク市立第4ギムナジア学校の生徒が授業をボイコットし、歌を校舎入り口で歌っていると、校長先生が話し合いに応じました。しかし決着はつきませんでした。そこへ治安部隊が校内に乗り込んできました。
学校の前でプラカードを掲げていた男性(生徒の保護者?)が身柄拘束されました。
高校生たちは、治安部隊や学校の前に止まった護送車に向かって「恥知らず!」などとシュプレヒコールを上げています。
米ドルとユーロに対してベラルーシ・ルーブル安が急に進みました。
急に大統領は内務大臣カラエフを解職し、グロドノ州関連の大統領のアドバイザーに任命しました。(カラエフについては、最近、厳しい取り締まりのシンボル的存在で、似顔絵を描かれたりするほどだったので、突然の解職にびっくりです。)
他にもミンスク州関連(関連というのはつまり治安のことです。)アドバイザーなども新たに任命しました。
新しい内務大臣はミンスク市警所長が抜擢されました。
午後3時半、ベラルーシはリトアニアとポーランドとの国境を突然封鎖しました。コロナウイルス対策のためだそうです。
リトアニア人、ポーランド人、ラトビア人、ウクライナ人(国籍の人)は現在ベラルーシへ入国できなくなっています。(一部例外あり。)
ベラルーシ人もベラルーシに入国しにくくなっています。(入国できないわけではありません。)
逆にベラルーシから出国したい人は誰でも出国できるようです。
午後7時ごろ、ウクライナとの国境地帯では、外国人はベラルーシ国内に陸路で入国できない状態だそうです。ベラルーシ人はベラルーシに入国できます。
この外国人に日本人も含まれると思います。
空路での入国には問題はありません。鉄道での入国は陸路なので、詳細は不明ですが、注意が必要ですね。例えばキエフから列車に乗っていて、ベラルーシの国境の前まで来て、「ここで外国人は降りて! 入国できません!」というような状況ではないと思います。
10月26日(ゼネスト初日)に休業したカフェやピザ屋などは、理由はなんでであれ、ストライキをしていたと見なされ、あるいはコロナウイルス感染拡大を理由に、保健省から休業を言い渡されました。
内装工事のため休業した、という理由も、毎週月曜日は定休日なんです、という説明も全く通らず、1週間の休業、長いところでは3ヶ月の休業(営業停止)命令を受けました。
今年、コロナのせいで中小規模の飲食店経営者は大幅な売り上げ減で、苦しんだのに、政府からは補償も何もありませんでした。
そして今、このように営業停止処分です。閉店・倒産するカフェが出てくるでしょう。
1937年10月29日から30日にかけて、クロパティで大量虐殺が起こりました。今晩はクロパティに大勢の人が集まり、慰霊の野外コンサートを開いています。(私は・・・地縛霊とか出てこないか心配になるタイプです。)
大量虐殺ではありませんが、今ベラルーシで多くの反政府派支持者が弾圧を受けているのを考えると複雑な気持ちになりますね。