求めよ、さらば与えられん
《新約聖書「マタイ伝」から》
「神に祈り求めなさい。そうすれば神は正しい信仰を与えてくださるだろう」の意。転じて、
物事を成就するためには与えられるのを待つのではなく、みずから進んで求める姿勢が大事だということ。
正しい信仰が降りてくる、だから素直に望むのだ
正直、この時自分は何を望んでいたんだろう
初めての場所に行くと頭が真っ白になって、祈り求めることを忘れてしまう
土の匂い、降り積もった落ち葉の音、しっかり感じる人の気配と不釣合いな樹形、木々に遮られて淀む空気
自分で案内をお願いしたくせに、『カンゾウタケ』という言葉を聞いて、
はっと自分の望みを思い出す、何しに来てん、自分(^_^;)
最初に訪れた森、神社の裏の社寺林なのだが、割と大きさの揃った石が積み上げられた石垣がところどころ存在した
以前、伊吹山のキノコ調査をしていた時によく見かけた江戸時代のシシ垣の名残りにそっくりだった
その森にけっこうな太さの樹幹のシイ(ということはかなりの高齢)が、
人工的な地形に対して不釣合いに無造作に生えていたことからも
その場所を居住用として利用したというよりも、そういう場所からワンクッション置いて、
野生の動物から集落の田畑や住居を守るための場所だったのかもしれない
・・・そんな森のきのこたち。
傘の裏が見えたときはチャツムタケや~と思ったが、でかい、なんだ傘に毛が生えとる
そして・・・この子、お絵かきキノコや(´ω`)♪ ハグロチャツムタケかもと教えてもらった
腐ったシイの木の根あたりに生える白い小さなキノコ、私の名前を言ってごらん、ときらきらひかる。
ひとつだけ、オレンジのネバネバがたらーり。君はまだどこかに行くつもりなの?触るとねっちょねちょ。
サカズキホコリの仲間がそろそろ自分で移動するのをやめようとしているところっぽい(粘菌・変形体)
落ちてきたヒルを払いながら駐車場に戻ってくると、明らかに森よりキノコの気配がする
チチタケの仲間、ほら傷つけると白い乳が。この子は齧ってもイマイチ辛くない
こういうキノコはツーンと辛味が差し込んでくるものも多い。全く辛味を感じないものもあるがこの子はちょっと特別
普通、齧ると辛味があるキノコもすぐには辛味を感じない、噛み締めて少しすると、あ、やっぱり?と舌がヒリヒリする
この子は気配がして来るっ!と身構えたらすーっと味が引いていった、こんな経験初めて(仮称・アカシミチチタケ)
辛味寸止め味♡
一人でクスクス笑いながら足元を見ると、あらま、小さなキノコたち
かなり胞子が熟してる状態で、触るとホコリタケのように胞子が出る
しかしホコリタケの仲間は落ち葉や朽木を分解する菌なのだが、
この子のように硬い土から生えてきてるのは多分近くの木と関係がある菌根菌なんだろうな
根が届いてきてそうな木は・・・むむむ、駐車場に植えられたサクラ?アラカシもあったが結構離れてる
ま、いいか(ヒメカタショウロ・ニセショウロ科=菌根菌)
わかりにくいが、切ってから数分で赤変した。顕微鏡で見たらイノキベの割に意外と地味だった(´・_・`)
しまった、標本だけ採ってきて現地で撮って来るのを忘れた(^_^;)
アセタケの仲間=アセタケ属
胞子の表面が平滑、薄壁無色の縁シスチジア→イノスペルマ亜属
肉脆くなく、赤変性あり。ひだはオリーブ色を帯びず→ケルビコロレス節
アセタケ属はすごい、目で確認できる違いでしっかり分類基準が存在する
本来こうあるのが分類学の基本だと思うのだが、キノコの世界はもっと曖昧なもので区別されている
(イロガワリチャアセタケ)
さて、今日は何を探しに来たんだっけ
そうか、赤くて大きなイグチを探しに来たんだっけヽ(´▽`)/
すみません、カンゾウタケです_| ̄|○。。。
(続く)
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