Olieve trees
*ロンドンオリンピックをみにいくひとたちで、わたしの通勤電車も混むかなあ、と自転車をのせている身としては心配していたのに、がらがら。誰もチケットを手に入れられなかったのかなあ。テレビを見ないので、どう盛り上がっているのか、わからないのですが、あともう一週間ですね。
スコールのような雨も降っているけれど、バラをはじめとするわたしのうちの庭の花たちは今年も元気に咲いています。春に植木鉢に植えたゆりねから、黄色い大輪のゆりが二輪咲きました。
第114話 イタリア人男性マルコvsウオルター
イタリア旅行に行く前に、果実しか食べない「フルーツテリアン」でドレッドロックス(フェルトのように固まった髪)の長髪にひげをたらした世界中を旅した患者さん、通称「ジャングル」から「イタリアでは男にきをつけるようにね」といわれていましたが、「娘っこでもあるまいし、だいじょうぶ。」とたかをくくっていました。
実は、旅行に行く前から、ローマのアパートメントの予約&キャンセルですでにトラぶっていて、マルコなるイタリア男に、80ユーロの前金を騙し取られていて、メールでのやり取りにもうんざり。「僕ちゃんの都合が一番大事」という口調から、母親から目の中に入れても痛くないというほどかわいがられ、スポイルされたイタリア男とはこんな感じかと思っていました。昨年なずなはナポリで引ったくりに貴重品すべて入ったバッグをとられるしで、これ以上だまされないようにしよう、とかまえておりました。
ローマに着くなりあまりの暑さに(日本にも5年も帰っていないので忘れた)意識も朦朧となりつつも、予約したホステルにたどり着いたのに、スリランカ人のレセプショニストにあっさりここからさらに5分の別のところに行ってもらう、といわれたときには、わたしはプッツン。後から日本からTちゃんが到着して、ここが待ち合わせ場所なのに、そんなことはできん、と抵抗しました。そんなら、オーナーのウオルターとじかに話せ、と電話を渡されときには、引き下がっちゃあおれんと、わたしもウオルターも相手の話は聞かず、いきなり同時に電話口で怒鳴りあったのでありました。
結局まわされた宿はグラフィティのびっちりある通りのビルの最上階、ウオルター本人の小さなアパートで、こんなのB&Bなんていわないよなーと思いつつも、丸々太ったウオルターに会ったときには、二人ともついさっき怒鳴りあったことなどはたなにおいて、にっこりと握手。
わたしが、「まだ何にも食べてなくておなかぺこぺこ」というと、ウオルターはご飯を炊き始め、「これは君のためだよ」と豆腐を出してきて、不器用に、一生懸命、キャベツを刻んでくれたのでありました。
ある晩に、なんで自分の安ホステルに来る羽目になったのかときくので、マルコのアパートメントのトラブルを話すと、警察に行けばいいじゃないか、というので、じゃあマルコに電話して話してみてよ、と頼むと素直に電話をかけてくれました。「イケー!クラディエイター!」とエキサイトするわたしにかまわず、ウオルターは意外にもふむふむと、マルコのはなしをよーく聞いていて、わたしは「なんだ、まじめないい人じゃない。」と思ったのでありました。(後日マルコは80ユーロを送金してくれました)
ウオルターは、ストリーテラーで、お客から警察に訴えられたことや、ホステルが入っているビルディングの住人たちとの裁判ざたやら、ホームレスの人を泊めてあげて、仕事を手伝ってもらうことになった話など、面白く耳を傾けているうちに、夜は更けていったのでありました。
すると、「きみは、スリムでスレンダーでセクシーだし、目は大きくて、ダークスキンで…. (ほめるところを探すのに苦心している) ….いい人を見つけて、こどもを産んで育てなきゃ」ときたので、ははーん、これがジャングルの言っていた、イタリア男か、と納得したのでした。
それにしても、彼のちょっとしたときにみせる、本当にうれしそうな顔がなぜかかわいらしく、こんなに感情がはっきりと表せる人みたことないなあ、と寒いところにすんでいて、心もがちがちに固まっていたのが緩めることができたのも、ありがたいことでした。
ジャングルは、「グループの中にぜんぜんきれいでない女の子がいてさ、イタリア男がYou are the most beautiful girl! といって付きまとうんだよな。ハハハ…」と笑っていましたが、どうも、もてたことがない、という女性にはぜひイタリアに旅をすることをお勧めします。ちなみにウオルターのB&Bダンテはこちら。国鉄駅にも、地下鉄にも近く、便のよいところです。
http://www.romarooms.it/bbdante.htm
http://www.walterguesthouse.it/
ウオルターのお父さんは、アッシジから30kmの村の小さなオリーブのファームに住んでいて、滞在中は自家製オリーブオイルをたっぷり使わせてもらっていたのですが、11月には収穫作業があるというので、わたしのBig birthdayをそこでしようということになりました。この次のイタリア旅行は、ベニス、パドバ (ジオットーの壁絵)、ベローナー、ミラノ(ダビンチ最後の晩餐)と横に旅し、フィレンツェで、「フィレンツェカード」を駆使して50ある美術館をめぐり、アッシジを再訪、というアートとオリーブオイルの旅を計画しています。部分でもいっしょに行ってみようかという方、大歓迎です。
(間美栄子 2012年8月1日 http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef)
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