アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第三十三話 パッチアダムスとホソイさん

2009-02-11 16:49:03 | 出会った人

* ローカルな新聞をめくっていたら、新年のクイーンからの勲章受賞者のなかに、ブリストル駅のプラットホームで働く黒人の駅員さんが含まれていたのにはびっくり。うちわのようなものを持って「下がって下がって」とやっている人なのですが、いつもニコニコしていて、親切なので、私も顔を覚えていました。どんな仕事をしていても、人間性がものをいうのですなぁ。
 
第三十三話 パッチアダムスとホソイさん

ホソイさんはシュタイナーのアートセラピーの学校ハイバニア で3年間一緒だった京都の人で、大変お世話になりました。私たちが経済的ベジタリアンなのをみて、「なずなチャンの誕生日にはおっきな魚の頭にリボンをつけてプレゼントしたげるわ。」といってたホソイさん。私が自分勝手になりすぎたり、自分の意見だけが正しい、と主張したりすると、「間サン、そんなんやから、人とうまくいかないんやろ。」とただしてくれました。

そんなホソイさんのお勧め映画は、「パッチアダムス」。自らの精神病院入院体験から笑いこそが人を癒すと確信し実践し続けているお医者さんです。ホソイさんも実は日本のパッチアダムスではないかと私は思っています。
現在、彼はパーキンソンのお父さんと認知症のお母さんのお世話を京都の自宅でしているのですが「ハイ、お母チャン、歯ブラシやで。」といってヘアブラシを手渡しては、お母さんを笑わしたりの暮らしとのこと。

彼のように苦しいときにへこたれないで、笑いを引き出すことができる人は、真に強い人なのだろうなぁと思います。私もセラピーにパッチアダムスのように笑いを用いたいとは思うのですが、それができるようになるには、自分で自分を笑わせることができるくらいにならないと。映画の中でも、ロビンウィリアムスが、一人でいるときにも馬鹿をやっているパッチアダムスを好演していますよ。

(間美栄子 2009年 1月15日)



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