* オバマ新大統領の誕生は一人一人が意識を変え、一人一人が具体的に行動することで世界を変えることができるという希望を、私たちの胸に、もたらしてくれていますね。どこにいても、だれもが歴史的転換点を生きていると思うと感慨深いです。なずなは学校の歴史の勉強の一環で2月中旬にアメリカに行くので、わくわくしています。
第三十四話 南アフリカ出身の同級生
アートセラピーのコース、ハイバニアでは、シュタイナーの人間観、宇宙観を基にしたメディカルスタディ、シュタイナーの著書の研究、絵を描く実習と、四年間毎日毎日ずっと同じ8人のメンバーで講義を受け続けてきました。
わたしがハイバニアでのことを「楽しかった」と言えないのは、もちろん絵を描いていると自分の弱さをも見つめなければならないというのもそうですが、実は同級生の一人、南アフリカ出身の(ドイツ人)イレーナーとさんざんいがみ合ったからなのです。そしてそんな自分を、ぜんぜん人間的に成長しなかったなぁと情けなく思うからです。
イレーナーは太目の、美人の顔立ちをした人で、自分が注目を浴び、賞賛を受けていないと気がすまないという人でした。「あなたがお姫様なら、私は何なの、召使ってわけ?」と反発するのは、もちろんわたし自身にこの点に関して課題があったからですが、子供のなずなからさえも、「お母さん、いつもイレーナーの悪口ばかり言っていたね。」とあきれられるほどでした。
イレーナーは私がクラスで面白い発表をしたりすると必ずあとで、何かしらケチをつけてくるので、あるとき「もう二度と私のところにくるのはやめてくれ」とはねつけ、大喧嘩になってしまいました。クラスメートが仲裁しようとすると、イレーナーは「だって、南アフリカは黒人の国になってしまって、私には帰る国がないのよー」とおお泣き。
私は「だからって、私にあたるわけ?」と思いましたが、これも、歴史(このケースではアパルトヘイト)と個人がどう直接かかわっているのかという一例なのかしら?
(間美栄子 2009年 2月1日)
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