アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第103話 LIFE IS BEAUTIFUL

2012-01-01 23:56:10 | 人生観

       イタリア映画  「Life is beautiful

 

 

 

 

*新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。今年は辰年ですね。イギリスはロンドンオリンピックでにぎやかな年になるのでしょう。

私の今年の抱負は、お金をためて、まだ行ったことのないローマにアートを見に行くことです。今でも生活するので精一杯ですが、夢や望みは持っていなければ最初からかなうはずもないので、常に101Wishesを更新し、ちいさなWishも書き留めては実現させていこうと思っています。

 

103 LIFE IS BEAUTIFUL

 

サイクリングをしていたり、散歩をしていたりするときいつも、「朝日が向こうの丘の家の窓に光ってきれいだな」とか、「並木を歩いていく親子の姿がだんだん小さくなっていっていいな」とか気づくのですが、これはもしや人間の目はカメラの望遠レンズや接写レンズのように自由にフォーカスを変えられるからなんだな、すごいな、と思ったりします。なぜなら、朝日があたっている丘は素敵だけれど、自分が自転車で走っている谷間は寒くて暗くて、目の前にはコンクリートを作っている工場があったりで、視界の全部が全部きれいなわけではないのですから。

 

イタリア映画「Life is beautiful」 http://www.youtube.com/watch?v=lh44dI5YHdo

は、この美しいもの、楽しいものを見つける生き方をやり遂げた主人公のおかしくも、徹底した姿に圧倒される映画です。監督、主演のロベルトベニーニが演じるイタリア系ユダヤ人のグイドは、婚約者のいる小学校の教師のドーラに出会い恋に落ち、駆け落ちをします。しかし、笑いにあふれた幸せな息子との3人家族の生活も、第二次世界大戦で断ち切られてしまうのです。グイドはナチスの強制ユダヤ人キャンプの中でも、それがまるでゲームでやっているかのようにユーモラスに振舞うのでした。幼い息子はそれを信じ、生き延びることが出来たのでした。

 

アートセラピールームでも毎日のように、「アートセラピーグループにようこそ!ほら、窓を見て、お日様がさしているよ。」と今日が特別な日であるということを強調しているのですが、毎月ついたちはそれがやりやすい。今日から新しい月だよ。と。何か素敵なことが始まるかもしれないという期待。

 

満月の時も特別です。病院の中で閉じこもって日々をすごしている彼らに、外の自然がどんな風に移り変わっているのか報告しているのですが、雨の日も、霜が降りたときも、それを話すことが出来ます。それをするためには、私自身が本当に心からなにかを美しいと思うことができ、「今日は特別な日だ」と信じていなければいけないのですが。

あるときは、わたしにつられて、「Happy Birth Day!」といった患者さんがいて、みんなで大笑いしたのですが、「そうだね、毎日が誰かの誕生日だね。Happy Bithday to Someone!」とやっているわけです。

 

 

(間美栄子 2012年 11  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef



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