南房総館山・なぎさの自然詩

タコノマクラ


今朝の海岸散歩ではウニ、種子、貝殻と今までにない位多くの種類が砂浜に打ち上げられていました。
この写真をよく見たらタコノマクラの5つの花びらのような模様の内、一つだけ形が違うのがあるのですが、それを上に向けて置けばよかったと今頃気づきました。



ハボウキガイ科の黄色い貝殻はカゲロウガイ、タイラギ、ハボウキガイのどれなのか未だに識別出来ていません。図鑑を見ながらこれから覚えていこうと思っています。


タコノマクラ。
タコが海底で昼寝をする枕にちょうどよい形だとのシャレで、東大三崎臨海実験場の青木熊吉さんの命名と言われているそうです。
海岸動物 西村三郎著によるとタコノマクラはウニ類の仲間の「不正形類」で「砂泥底に埋没して生活し、砂泥中の有機物を餌とする」「砂泥中を潜行する習性があるのでもぐりやすいように体がひらたく」「棘が短くなっている」とありました。
私が拾ったものは、すでに死んでしまっているので棘が無くなり色も白っぽくなっています。なので図鑑で目にする姿形とはかなり違うのです。
タコノマクラもそうですけど、海岸に打ち上がっている貝などは死んだ後でもその姿が美しく、人に楽しみを与えてくれる不思議な存在だと思います。


ビーチコーマーの間ではイソバナと呼ばれているヤギの仲間です。植物のように見えますが、海中のプランクトンを餌とし、群体生活する動物だと前出の本に書かれていました。


菱の実。悪魔っぽい生き物みたいにも見える不思議な形をしています。


海岸は貝殻の打ち上がったところが白くなっていたので、これを見た時から何かありそうだと心の中でワクワクしていました。
先日までの波打ち際は砂が被ったように真っ黒で貝殻の姿が少なかったのですが、海岸の様子というのはその日ごとに変化していきます。同じように見えても全く同じということは無く、いつも違っているから毎日でも海岸へ行きたくなるのかもしれません。


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