今日 お客様のところへお邪魔していたら
お客様の出身地 佐賀県白石町の話になりました。
佐賀・白石町といえば・・美味しい玉ねぎの産地として有名な町。
他にも 特産物がいっぱいで 海と山のものがすべて採れる豊かな町。
お客様と そんな白石町の特産物のおしゃべりに夢中になっていたら
旦那さまも 一緒に加わり 綿の話しになりました。
旦那さまのご実家は 綿屋さんだったそうで
子供の頃は 綿の花から 綿をとり 種を取りのぞくのが 旦那様のお仕事だったそうです。
「昔は どの家庭でも 糸ば紬よったとよ」っとお客様。
堅いガクから 綿のみをとり
乾燥させて 種を取り除き
板状に伸ばした綿の中から 糸を紡いで 撚りをかけ 糸状にして
お着物を織っていたそうです。
そして・・できあがった着物の一つが このお着物。
色を染め分け
奥様(お客様)自ら 機織りしたとのこと。
「昔は これが 普通やったけんね」
優しい笑顔の奥様(お客様)は 80歳を過ぎたくらいでしょうか。
この糸 一本一本が 綿から紡がれたもの。
今は 巻(マキ) もしくは カセで 売られているのが普通になり
知識としては 知っていても 改めて 綿から績いで行く工程をお聞きすると
ドンドン興味がわいてきます。
白石の綿は 干拓地で栽培されていたため
塩の濃度が高く そのおかげで いい綿が育ったとのこと。
干拓地に 一面に咲く綿の花は
オクラの花に似ていて それはそれは キレイだそうです。
花が終わり 実が実り・・・堅いガクの下に
真っ白な綿が 顔をのぞかせる・・・
「綿がひらいたときは 辺り一面 真っ白になって・・・ 雪の降ったごとなるとよキレイかよ~。」
一面 真っ白になる綿の畑。
懐かしそうに 話されるお二人のお顔をみていると
私まで 幸せな気分になりますね。
旦那様が 思い出したように ニコっと笑い
「綿ば 収穫にいく時は 足元に気をつけんば ”ガニ”に挟まれる」
干拓地は 海のすぐそば。
綿の幹の間をぬって
大きなハサミをもった”ガニ”がウロウロしていることも・・・・。
青ガニ、赤ガニが ウロウロ・・挟まれるとかなり痛いらしいのですが
旦那様曰く
「青ガニがうまい!」
有明海の豊富な栄養分は
海の生き物だけでなく 農地で育つ作物にも
大きな恵みを与え
だからこそ 白石の農産物は 他と比べ物にならないくらい
美味しい。
他にも・・
外国の綿は 上向いて開くけど 日本の綿は 下向いてひらくことや
丹前・どてらの作り方
真綿から糸を紡ぐ方法などなど・・
今日は いろんな話を聞けて ほんと楽しかった
貴重な時間になりました。
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