念坊ひとり旅

　　　一行詩
手稲より小樽の山見年尾の忌
吟行や大波小波忘れ潮

　　　川　柳
難民の漂流続く国のエゴ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
幾たびの冷えこみに顕つ菊の品
晩秋やこころ惑はす女人居て

　　　川　柳
議席減待つ反乱のド吝ヤロウ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
古老とて惜しからずや歳の秋
秋水や映る吾が身の紛れなし

　　　川　柳
暖房の試運転可に温む今朝

念坊ひとり旅

　　　一行詩
大安の祈願参拝霜降かな
つれづれに家系図めぐる行秋ぞ

　　　川　柳
半世紀手塩にかけた庭更地

念坊ひとり旅

　　　一行詩
あじさいの花晩秋に朱焼けし
串団子最後の串に素風かな

　　　川　柳
あちこちから初雪便り蝦夷の地や