念坊ひとり旅

　　　一行詩
川の鯉姿見せざる九月尽
陰に咲く花の露さへかがやけり

　　　川　柳
国葬はノーベル賞よりやすしかな

念坊ひとり旅

　　　一行詩
ロープウエイ紅葉色づく大雪山
柳消ゆ面影揺れし銀杏並木

　　　川　柳
いつの間に不戦の日本百年回帰

念坊ひとり旅

　　　一行詩
狂風も線状水も秋ふかめ
円安に資源なき国雁渡る

　　　川　柳
ありがたや三度の食事完食す

念坊ひとり旅

　　　一行詩
菊の花匂はせずとも辺りはらふ
清廉の英傑あまた散る紅葉

　　　川　柳
国葬の威儀も地に落ち茶番化す

念坊ひとり旅

　　　一行詩
草蔭や日本の風情虫の声
荒れ果てし秋の独活らし褪せし花

　　　川　柳
支持率より自党の数が物言うぞ