人が柵と網囲いの中で
甲賀の山里は ここ数年の間にシカ、イノシシ、サルとカラスの農作物への鳥獣害がひどくなりました。
シカやイノシシは 夜行性で夜に仕事をするし、高齢化で とことん追っ払う元気もなく、
サルはロケット花火の音にも慣れてしまって、群れに近づくと 逆に脅されるような始末です。
それで とうとう 集落と田畑を全長17キロメートルの金網の柵で囲ってしまうことになりました。
人が柵の中で暮らすことになったのです。 動物園とは逆です。
とはいっても これはシカとイノシシに対する対応策で、サルやカラスには通用しません。
サルやカラスに対しては、天井部分も含めて 網で囲わなければならないのです。
私は 学生時代には果樹を専攻していました。
人生の最晩年を桃や葡萄を作って暮らすべく準備中なのですが、二重の囲いの中での農作業にはどうにもなじめないでいます。