今年出逢った人が旅立ってしまわれた。
たった十日足らずの時間を過ごしただけだった。
それも、一日のうちの、ほんの数時間。
その人の瞳は真っ直ぐで、凛としていて、最初は怖気づいたほどの輝きを放っていた。
一日ごとに、距離が縮まって、その時のメンバーの中でも大切な人が増えて。
普段、そこまでには至らないのだけど、とっても大切に思える人たちと出会えて、すごく嬉しかった。
みんながこの人に魅せられて集まっているのが素晴らしく、その場にいることが本当に幸せだった。
何かを一緒に創り上げるには、信頼しあえないと難しい。
でも、確実に、みんなが信頼し合っていることがわかる素敵な現場だった。
8月に新作を観に行った。
その人がステージに出て来た瞬間に空気が変わり、とても大切なものを生み出している。
毎回同じものはないと言う、
観に来れてよかったと思った。
終演後の楽屋で少しの時間二人きりで話した。
だいぶしんどくて、踊れるか不安だったと話していた。
でもすぐに笑顔に戻り、真っ直ぐな瞳を私に向けてくれた。
打ち上げでも、ずっと笑顔で、たくさん食べてらした。
タクシーで先に帰られる時、
「また会いましょう」
と言い合って別れた。
タクシーが見えなくなるまで見送って、また、他のメンバーと飲んだ。
一緒に写真を撮りたかったのだけど、また会えると思っていたから撮らなかった。
その一報は、矢内原美邦さんのTwitterで知った。
彼女とも、昨年夏のワークショップで数日間過ごしてからの付き合い。
ダンスとは、ほぼ無縁だった私に、生きているもののダンスを、そしてその楽しみのひとつを教えてくれた人でもある。
何かの偶然が、必然となって繋がって行くことの不思議を感じる。
四日間はご家族だけで過ごし、5日に会いに行けると聞く。
約束もあったし、やらなければならない事もあったが、先方に、日程変更をお願いし会いに行く事にした。
新幹線を降りる時に、城崎で一緒だったたかしさんと会う。
無言のまましばし抱き合う。
会場前のコンビニの喫煙所で、前に一度だけ制作をお手伝いした村岡さんに会う。
数年前この方に出会ったおかげで、松本雄吉さんにインタビューすると言う、思いがけない経験をさせてもらった。
そこに、一日だけ城崎に来ていた首くくり栲象さんの映像を撮り続けている堀江くんが来た。
堀江くんは、東中野に住んでいるときによく行っていたバーの常連で、城崎でその話で盛り上がり、数年ぶりに二人で行ったのだ。
それもこれもまた不思議な縁。
エレベーターを降りると、あの、厳しく優しい顔でお出迎えしてくれていた。
受付には、城崎で一緒だったダンサーズの方々。
ただ、ただ目を合わせ頷くか、抱き合うしかない。
廊下には幼い頃からの写真や、公演チラシが所狭しと並べてある。
その中のひまわりに囲まれた美香さんの笑顔が素敵過ぎて、涙が溢れた。
お通夜は無宗教で、お焼香もお線香もなく、祭壇には花がいっぱいで、棺の上にはとてもとても綺麗な布がかけられている。
一人ずつ想いを込めながら白いカーネーションを献花していく。
後から後から途切れなくたくさんの方がお見えになった。
棺の中の美香さんは、三つ編みをして、桜色の口紅がツヤツヤとして、とても穏やかな綺麗なお顔だった。
出逢えてよかったです。本当に。
と声をかけた。
葬儀も早くからたくさんの方が来ていて、拍手で見送り、何人かの方々と飲んだ。
8月に公演を観に行ったときに知り合ったみかみかちゃんや、次の日の花火で出会ったえびちゃんも一緒に。
そして、美香さんとの出会いのきっかけを作ってくれた、城崎アートセンターのまっきーも。
それぞれの方のエピソードや出会いを聞き、大阪に戻った。
たった少しの時間しか会ってなくとも、大切だと想える人はたくさんいて、過ごした時間の長さではないという事を、改めて思う。
もちろん一緒に過ごす時間も大切だけれど。
また会いましょう。
本当にまた。
美香さん、ありがとうございました。
たった十日足らずの時間を過ごしただけだった。
それも、一日のうちの、ほんの数時間。
その人の瞳は真っ直ぐで、凛としていて、最初は怖気づいたほどの輝きを放っていた。
一日ごとに、距離が縮まって、その時のメンバーの中でも大切な人が増えて。
普段、そこまでには至らないのだけど、とっても大切に思える人たちと出会えて、すごく嬉しかった。
みんながこの人に魅せられて集まっているのが素晴らしく、その場にいることが本当に幸せだった。
何かを一緒に創り上げるには、信頼しあえないと難しい。
でも、確実に、みんなが信頼し合っていることがわかる素敵な現場だった。
8月に新作を観に行った。
その人がステージに出て来た瞬間に空気が変わり、とても大切なものを生み出している。
毎回同じものはないと言う、
観に来れてよかったと思った。
終演後の楽屋で少しの時間二人きりで話した。
だいぶしんどくて、踊れるか不安だったと話していた。
でもすぐに笑顔に戻り、真っ直ぐな瞳を私に向けてくれた。
打ち上げでも、ずっと笑顔で、たくさん食べてらした。
タクシーで先に帰られる時、
「また会いましょう」
と言い合って別れた。
タクシーが見えなくなるまで見送って、また、他のメンバーと飲んだ。
一緒に写真を撮りたかったのだけど、また会えると思っていたから撮らなかった。
その一報は、矢内原美邦さんのTwitterで知った。
彼女とも、昨年夏のワークショップで数日間過ごしてからの付き合い。
ダンスとは、ほぼ無縁だった私に、生きているもののダンスを、そしてその楽しみのひとつを教えてくれた人でもある。
何かの偶然が、必然となって繋がって行くことの不思議を感じる。
四日間はご家族だけで過ごし、5日に会いに行けると聞く。
約束もあったし、やらなければならない事もあったが、先方に、日程変更をお願いし会いに行く事にした。
新幹線を降りる時に、城崎で一緒だったたかしさんと会う。
無言のまましばし抱き合う。
会場前のコンビニの喫煙所で、前に一度だけ制作をお手伝いした村岡さんに会う。
数年前この方に出会ったおかげで、松本雄吉さんにインタビューすると言う、思いがけない経験をさせてもらった。
そこに、一日だけ城崎に来ていた首くくり栲象さんの映像を撮り続けている堀江くんが来た。
堀江くんは、東中野に住んでいるときによく行っていたバーの常連で、城崎でその話で盛り上がり、数年ぶりに二人で行ったのだ。
それもこれもまた不思議な縁。
エレベーターを降りると、あの、厳しく優しい顔でお出迎えしてくれていた。
受付には、城崎で一緒だったダンサーズの方々。
ただ、ただ目を合わせ頷くか、抱き合うしかない。
廊下には幼い頃からの写真や、公演チラシが所狭しと並べてある。
その中のひまわりに囲まれた美香さんの笑顔が素敵過ぎて、涙が溢れた。
お通夜は無宗教で、お焼香もお線香もなく、祭壇には花がいっぱいで、棺の上にはとてもとても綺麗な布がかけられている。
一人ずつ想いを込めながら白いカーネーションを献花していく。
後から後から途切れなくたくさんの方がお見えになった。
棺の中の美香さんは、三つ編みをして、桜色の口紅がツヤツヤとして、とても穏やかな綺麗なお顔だった。
出逢えてよかったです。本当に。
と声をかけた。
葬儀も早くからたくさんの方が来ていて、拍手で見送り、何人かの方々と飲んだ。
8月に公演を観に行ったときに知り合ったみかみかちゃんや、次の日の花火で出会ったえびちゃんも一緒に。
そして、美香さんとの出会いのきっかけを作ってくれた、城崎アートセンターのまっきーも。
それぞれの方のエピソードや出会いを聞き、大阪に戻った。
たった少しの時間しか会ってなくとも、大切だと想える人はたくさんいて、過ごした時間の長さではないという事を、改めて思う。
もちろん一緒に過ごす時間も大切だけれど。
また会いましょう。
本当にまた。
美香さん、ありがとうございました。