久しぶりに良い本と映画に出合えました。
友達が読んで「良かったよ」と言ってくれて、その本を貸してくれたのです。
その本とは、東野圭吾の「手紙」。
正直言ってかなり重いテーマです。
だけど感動しました。
それを読み終えて、ぜひとも映画も見てみたいと思い、昨日DVDを借りてきました。
泣きました
感動しました
そして考えさせられました(適当な絵文字が見つからない...)
自分が今まで考えもしなかった視点、立場から見たストーリーでした。
身寄りの無い2人きりの兄弟が主人公。
兄は弟を大学に行かせるために懸命に働くが、体を壊して会社を解雇されてしまう。
弟を大学に行かせたいがために、金を手に入れようとしてある家に盗みに入る。
ところが家の人に発見され、その人を誤って殺めてしまう。
兄は刑務所へ。
その日から弟は強盗殺人犯の弟としてレッテルを貼られて生きていかなければならなくなってしまう。
その為に自分の夢である音楽(映画ではお笑い)、好きな女性との結婚も諦めなければいけなくなってしまう...
私は今まで、殺人事件などが起こると被害者の事ばかりを考え、加害者の気持ちやその家族の事なんて考えた事もありませんでした。
だけど、この本を読んで気が付きました。
加害者だって人間なんだ、って事を。
そして加害者にだって家族があるんだって事を。
加害者の家族にも苦しみがあるんだって事に初めて気が付きました。
「差別」はいけないもの。
そう思ってきました。
だけど、差別はなくならない、あって然るべきものなんだ。
そしてそこから逃げずにどう受け入れるべきなのかが大切なんだ、という事を教えられました。
それともう一つ思ったことは、犯罪っていうのは絶対に犯してはいけないって事。
本人以上に家族が苦しまなくてはいけないのだから...
映画と原作本では若干登場人物の設定が異なります。
原作本のほうが登場人物の心の描写は原作本のほうがより細かく書かれています。
だけど映画は映画でまた良かった。
原作では、弟はバンドを組んで音楽への道を目指しているけど、映画ではお笑い芸人を目指す、という設定になっています。
だけど映画をラストまで見てみて、その理由が分かりました。
一度は兄に絶縁を言い渡した弟だけど、本当の心は...
これ以上書いちゃうとネタバレになっちゃいますよね?
だけど、この映画いろいろな人に見て欲しい。
これで少しでも犯罪が少なくなれば良いなと思う次第です。