『渡り』は、どこに向かっているのだろう。
ニヒル牛20周年に、コヤヒロカの展示は絶対にやりたいと考えていました。
今は無くなってしまったニヒル牛2で、ヒロカはずっとスタッフをやってくれていて。
そのニヒル牛2の最後にも個展をやってもらい、私はその時観た『最後の星』という絵がとても好きでした。
りんごを持って星を見上げる熊が何とも愛しい絵で、もしこれが残ったら買ってしまおうと。
もちろん絵は売れてしまい、ニヒル牛2も元気に閉店。
そして。
そんなに会わなくなってからも、ヒロカが身を削る様に、絵を書き続けているのは知っていました。
私が18歳から見ていた少女は、何を思い、絵を描き続けているのだろう。
その淡々とした覚悟の歩み『渡り』は、しんと美しく、だけど険しい。
今回の展示。
最後の一枚がやっと収まると、風が流れました。
ひんやりしているけど、とても心地いい風が。
絵の題名は『星を呼ぶ』
3/5までです。