戦場ヶ原からこんにちは

日光自然博物館がお送りする奥日光の自然情報+αです。

新・山の上からこんにちはvol.74

2014年09月12日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

■今朝の奥日光  (8:00現在) 13℃  博物館周辺天気 : 晴れ

朝晩の気温が低くなり、季節の変わり目を迎えている奥日光。

夏の間私達の目を楽しませてくれたズミやカンボクなど、木々の花は散り、何となく淋しくなったように思われがちですが、私にとっては、花が終わった後の実をつける時期もひとつの楽しみです。

今回は色々なところを散策して秋の実りを見つけてきました。

【戦場ヶ原】

P9100056

ヒヨコ豆のような形をしたマユミの実。弾けるのはもう少し先になりそうです。それにしても桃のようでおいしそうじゃありませんか?

P9100062 P9100067

白い花で戦場ヶ原を彩っていたズミ(左)やカンボク(右)も、今度は真っ赤な実で秋を演出しています。

そして時折風がビュウッと吹くと、周りのミヤコザサがバラバラバラっと音を立てます。ミズナラの実、ドングリの雨です。

P9100061

たまに頭に当たって痛かった・・・。

【西ノ湖周辺】

ここに落ちていたのは、

P9100085_2 P9100091

キハダの実です。ミカン科だけあって見た目も香りもミカンそっくり。

でも一度食べてみたことがあるのですが、ミカンの皮を100枚くらいギュッと濃縮したような強烈な刺激があり、しばらく舌がしびれるほどでした。

【歌ヶ浜】

続いてやってきたのは歌ヶ浜。ここには私の大好きな実があります。

P9100113

ヤマブドウ。ん~、黒く熟すのが楽しみですね~。サルなど野生動物の大事な食料にもなるのです。・・・ん?ヤマブドウの葉に見慣れない実が、

P9100095

バランスよく乗っているのではなく、葉と一体化しています。割ってみると、

P9100098_2 P9100096

にょろ・・・虫こぶでした。ブドウトックリタマバエの幼虫でしょうか。この虫こぶ自体もブドウそっくりです。

【博物館周辺】

さあ、博物館に帰ってきました。ここで最後の収穫、

P9100116

ツノハシバミの実が落ちていました。鳥の頭のような形が個性的でかわいい木の実です。

他にもナナカマドやツリバナなど、ここでは紹介しきれないほどたくさんの植物が実をつけており、その一つ一つに豊かな特徴がありました。

間もなく到来する紅葉シーズン。ぜひ紅葉散策とあわせて木の実も観察してみてください。木の実探し、楽しいですよ。(あき)

-------------------------

■日光自然博物館の企画展情報

『奥日光の紅葉展』 9月20日(土)~11月24日(月)

紅葉の季節に奥日光を訪れる予定の方、必見!!

奥日光地域のたくさんの紅葉スポットや紅葉する樹木の紹介など、散策のスタート地点にもってこいの企画展を予定しております。どなた様もぜひ足をお運びください。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
N.O 様 (日光自然博物館あき)
2014-09-14 16:22:26
N.O 様
コメントいただきありがとうございます。

去年の奥日光の紅葉の写真を見ながら、現在の様子と比べてみたのですが、中禅寺湖周辺の木々の進み具合は去年とあまり変わらないかなぁ、という印象を受けます。
ただ、小田代原の草紅葉は1週間ぐらい早いような感じがしました。

今年の夏は去年より降水量が非常に多く、それが紅葉にどう影響するかが気になる所ですね。
返信する
日本一早いと言われている大雪山一帯は例年より2... (N.O)
2014-09-13 12:16:36
日本一早いと言われている大雪山一帯は例年より2週間程早く始まり、色も見事だそうですが、今年の奥日光も早まりそうでしょうか?
返信する

コメントを投稿