戦場ヶ原からこんにちは

日光自然博物館がお送りする奥日光の自然情報+αです。

新・山の上からこんにちはvol.47

2014年02月28日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光での話題や最新情報、さらに日光自然博物館のイベント情報をカテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしています。

■今朝の奥日光0℃(博物館周辺 9:20現在)

今回は久しぶりに北戦場ヶ原、小田代原に行ってきました。

14,15日の大雪の影響が気になる所です。

歩道状況の他に小田代原で気になっていたのは果たして貴婦人は無事なのか!?ドキドキしながら行ってみると・・・・

大雪にも負けず、貴婦人も健在でした。

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(画像が見えづらくてすいません。)

凛と佇む貴婦人を見てホッとした所、木を強く叩いたような音が遠くから聞こえてきました。音につられて進んでいくと、音は徐々に大きく・・

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上を見上げるとオオアカゲラを発見!

音が大きかったので最初は正体が鳥だとは気が付きませんでした。

他にもゴジュウカラが木の皮をはがす音もはっきりと聞こえました。

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オオアカゲラもゴジュウカラも1年を通して見る事のできる鳥ですが、周りがとても静かなので音が一段と大きく聞こえました。

歩いていると自分の足音だけが聞こえ、立ち止まれば風や木の軋みなど、普段も聞こえる音が体に沁み渡るような感覚がしました。

「静寂」は冬ならではの物だと思います。

奥日光の冬はとても厳しく、雪崩や吹雪などが大事故に繋がる事もあります。しかし、景色は勿論ですが雪を踏む感覚や風や生き物の音、鼻の中に入り込む冷たい空気など体全体で季節を感じる事ができるとても貴重な時間だと感じました。

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明日から3月です。奥日光も寒さのピークは過ぎ、ゆっくりではありますが春に近づいていきます。是非雪のあるうちに奥日光の冬を感じに来ていただきたいです。

ただ、現在小田代原、戦場ヶ原は雪で木道や道が隠れてしまっています。

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北戦場ヶ原。ヨシが生えていない所に木道があります。

歩く際はリボンやロープなどの目印を参考にしてください。

また、今回はそれ程ではありませんでしたが、一時天候が崩れ視界が悪い時がありました。吹雪などがあると歩きなれた場所でさえ遭難の恐れがあります。なるべく1人で歩かず複数で行動し、天候にあわせてハイキングなどを計画していただきたいです。

(岩)


大積雪から1週間 ~奥日光 Before After~

2014年02月22日 | 自然情報

先週14日から降り出した大雪の影響で、奥日光も一時“陸の孤島”となっていました。
博物館も急遽14日から3日間、臨時休館をいただき御迷惑おかけしました。

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地元の方から伺っても、こんな一度に大量の雪が積ったの初めてとの事です。

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シカ達も、なかなか先に進めずに苦労していました。

いろは坂も雪崩の影響で通行止めになってしまってい、約2日通行止めに・・・・

月曜日からは第二いろは坂のみを利用し、のぼりとくだりを交互に通行するような状態でした。

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そして1週間たち・・・・

 

いろは坂も21日の午後から第一いろは坂も通行可能になり、宇都宮~清滝の有料道路も無事に開通しました!

道路の除雪も進み、奥日光も活気を取り戻しています。

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Before(2月15日)

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After(2月22日)

バスターターミナルの除雪も完了し、通常運行になりました。

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Before(2月17日)

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After(2月22日)

多くの方が奥日光に来て下さっています。

博物館の前にある埋まってしまったカマクラも無事救出!!

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地元の人でもびっくりした今回の大積雪、是非皆様にも体験して欲しい!
という事で、博物館の広場の雪は道を作る程度に雪かきをしました。

普段、雪の壁で出来た道を歩く体験はなかなか出来ませんよね?

明日は2月最後の日曜日です。いつにも増して雪国になっている奥日光へ是非お越しください。

(岩)


新・山の上からこんにちは vol.46

2014年02月21日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光での話題や最新情報、さらに日光自然博物館のイベント情報をカテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしています。

■今朝の奥日光-5℃(博物館周辺 8:45現在)


読者のみなさま、お変わりありませんでしょうか?
先日14~16日の全国的な大雪は、奥日光にも大きな影響を与えました。

降雪のピークだった15日は、いろは坂で雪崩が頻発して通行止めとなり、奥日光全体が丸一日以上、孤立状態となりました。
日光自然博物館もイベントを中止し、定休日を挟んで3日間、臨時休館の措置を取らざるを得ず、みなさまにご心配・ご迷惑をおかけいたしましたことを、お詫び申し上げます。


さて、長年地元にお住まいの方も「記憶に無い」とおっしゃる、そんな今回の大雪。
このボリュームなら、いつもの雪景色も違った表情を見せてくれるに違いありません。


まず、博物館から歩いてすぐの華厳ノ滝。
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主瀑を挟んだ左右で、岩肌と雪のくっきりとしたコントラストが見事です。
伸びたり融けたりを繰り返していたツララも、大きく育っていました。

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落ちていく流れの真ん中あたりにある“十二滝”と呼ばれる小さな滝も、10mを超えるツララのカーテンになり、主役を引き立てます。

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よく見ると、雪の斜面には動物の通った跡。

ニホンジカか、ひょっとするとニホンカモシカのものでしょうか?
もがいている様子から、今回の大雪の厳しさがうかがえます。


巨大ツララたちを眺めていると、先月取材した“氷のオブジェ”が気になり、そのまま歌ヶ浜まで足を延ばしてみたのですが・・・

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うわぁ、すごい雪!
オブジェを含め何もかもが、1mを悠に超える厚い雪の下です。

試しに登ってみたのですが・・・
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うっかり踏みぬくとこんな感じで、スノ―ブーツだけではとても歩けませんでした。

奥日光に移り住んで日が浅い私ですが、今回の大雪で、奥日光の自然の厳しさやダイナミックさを目の当たりにし、改めて、奥日光の自然のスケールの大きさを実感しました。


現状では、有料道路ではまだ通行止めの区間が残っており、奥日光でも除雪が完全ではないところもあります。
しかし、いろは坂の交互通行が本日で解除される予定となっているなど、徐々に復旧に向かっています。
最新の情報に注意しつつ、この雪深い奥日光の姿をご覧に、足をお運びいただければと思います。


(T-村)

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■企画展情報

地域の記憶展
日時:平成26年3月30日(日)まで 
江戸時代末期から奥日光で宿泊業をしていた「六軒茶屋米屋 井上志郎」にスポットをあてつつ、風景画、漁具、林業道具、ヨットの旗など当時の奥日光を物語る様々な品を展示しています。

※「平日月曜日」と「祝日月曜日の翌日」は休館日です。ご注意ください。


イベント中止のお知らせ

2014年02月15日 | お知らせ

下記イベントにつきまして、中止の連絡が入りました。
既に複数の団体より広報されていますが、当ブログでもお知らせいたします。

イベント名:「第13回奥日光湯元温泉雪上探検ツアー 奥日光探検団」
主催:奥日光湯元温泉雪まつり実行委員会
日時:平成26年2月16日(日)9:15より
場所:日光湯元周辺
理由:安全確保が困難および交通状況の乱れが予想されるため


(T-村)